ライフ

パニック障害の症状緩和、お守りが効果的 「大丈夫」の言葉は逆効果

aa

コロナ禍によって主流となったオンラインイベントは、自宅でくつろいだ状態で楽しめるため理想的だという(イラスト/ほりみき)

 心臓がドキドキする、恐怖を感じて手足が震える……そんな症状が突然表れる「パニック障害」。ストレスを抱える人がなりやすいというが、内科などでの検査では異常が認められないこともあり、周囲に理解されないことも多い。

 漫画家・イラストレーターのほりみきさんが、パニック障害を発症したのは2005年、娘のせいなさんが3才のときだ。

 子育てに加えてイラストレーターの仕事や家業の手伝いとハードスケジュールが続くなか、めまいや倦怠感を感じても、「疲れているだけ」とごまかし続けていたという。ところがある日の深夜、突然動悸が止まらなくなった──。

「救急車で病院に運ばれたものの、検査では異常なし。不思議に思いながらも変わらぬ日々を過ごしていたら、数か月後にまた発作が起きたんです」(ほりさん)

 今度は、食後リラックスしているときに突然動悸が止まらなくなり、再び救急車で運ばれた。その様子は、幼いせいなさんにとってもインパクトが強かったという。

「びっくりしましたね。母がレストランの駐車場で突然座り込んだので、“ママ、大丈夫?”って何度も必死に話しかけたのを覚えています」(せいなさん)

 そんな愛娘の叫びは、ほりさんに届いていた。しかし、体の中から「ドン」と叩かれるような大きな動悸、そして頭が回り暗闇に落ちていく感覚がして、立ち上がれない。しかしこのときもまた、病院では異常なしと告げられた。

症状や感じたことのメモが診察に役立った

 さすがにおかしい──。ほりさんは病気の正体を探るため病院を巡った。そんなとき偶然にも友人から「自分と症状が似ている」と、パニック障害の可能性を告げられた。すぐに、専門の心療内科を受診したという。

「私は小さなノートを持ち歩いていて、そこに症状や発作のときの気持ちを書いておいたんです。書くとホッとするものですから。これが診察に役立ちました」(ほりさん)

 そしてほりさんは、ここで正式に「パニック障害」と診断された。

「原因がわからないことがつらかったので、ホッとしました。それに、薬(メイラックス)がよく効いたんです。初めてのんだ日の翌朝から、世界の輝きが違う感じがしました」(ほりさん)

 その後何度か再発したものの、薬などでコントロールをしながら病気と向き合い、2012年にはパニック障害の体験をエッセイ漫画にして出版。それがきっかけで、テレビの取材や、講演の話も来るようになった。

関連記事

トピックス

撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
5月13日、公職選挙法違反の疑いで家宅捜索を受けた黒川邦彦代表(45)と根本良輔幹事長(29)
《つばさの党にガサ入れ》「捕まらないでしょ」黒川敦彦代表らが CIA音頭に続き5股不倫ヤジ…活動家の「逮捕への覚悟」
NEWSポストセブン
今年は渋野日向子にとってパリ五輪以上に重要な局面が(Getty Images)
【女子ゴルフ・渋野日向子が迎える正念場】“パリ五輪より大事な戦い”に向けて“売れっ子”にコーチングを依頼
週刊ポスト
テレビ朝日に1977年に入社した南美希子さん(左)、2000年入社の石井希和アナ
元テレビ朝日・南美希子さん&石井希和さんが振り返る新人アナウンサー時代 「同期9人と過ごす楽しい毎日」「甲子園リポートの緊張感」
週刊ポスト
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
AKB48の元メンバー・篠田麻里子(ドラマ公式Xより)
【完全復帰へ一直線】不倫妻役の体当たり演技で話題の篠田麻里子 ベージュニットで登場した渋谷の夜
NEWSポストセブン
”うめつば”の愛称で親しまれた梅田直樹さん(41)と益若つばささん(38)
《益若つばさの元夫・梅田直樹の今》恋人とは「お別れしました」本人が語った新生活と「元妻との関係」
NEWSポストセブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン