国内

銀座ハシゴ酒の松本純議員 平然とシラを切ったときの心理

自民党へ離党届提出し、謝罪する(奥から)大塚高司、松本純、田野瀬太道の3氏

離党届を提出し謝罪する大塚高司(奥)、松本純(中央)、田野瀬太道の3氏(写真/時事通信社)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、東京・銀座のクラブなどで深夜まで飲食をしていたことが発覚し自民党を離党した松本純衆議院議員について。

 * * *
 ベテラン議員ともなれば嘘をつくのも上手くなるのだろうか?“永田町のマツジュン”と呼ばれていた自民党の松本純衆院議員は、カメラの前で巧みに正直者を演じていた。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中、イタリアンレストランを出た後、銀座のクラブを深夜までハシゴしていたことが週刊誌に暴露されたが、当初は閉店後の店に陳情と要望を聞くため、一人で訪れていたと釈明したのだ。

 だが実際は、後輩議員の田野瀬太道文科副大臣と大塚高司国対副委員長も同席していたことが判明。嘘をついた理由を「有望な彼らのこともあります。何としてもかばいたいというそんな思いから、一人で行ったと説明させて頂いた」と謝罪。だが、そもそもこのタイミングでの発表は、同席した2人の議員の写真が週刊誌により明るみに出たため。「これはいったいどういうことかと問い合わせがありまして」と返答する始末だ。緊急事態宣言で自粛を強いられている国民を呆れされる答弁ばかりが飛び出した。結局2月2日、3人は自民党に離党届を提出した。

 嘘がバレた後の会見では、メモを握りながらも両手の指が落ち着かな気に動く。質問には身体を反らし、記者と微妙に距離を取る。視線は記者達の顔の間に向け、身体は揺れる。「え~、あの」と言い淀み、事実を話そうとする前に咳をする。これらの仕草から、不安や動揺が大きいことがわかる。巧みに嘘をついていた最初の会見とは大違いだ。

 改めて最初の会見映像を見てみると、不自然さが際立ってくる。「その時は一人だったのか」との質問には間髪を入れず「一人です」と答え、「複数での会食は」と聞かれると「ありません」と即答。「訪れた店は時短営業せずに通常営業だったのか」と問われると「店の閉店後で、お客さんはいないし誰もいない」と食い気味に言い切った。あまりの即答ぶりと短い言葉による断言が続く。質問した記者にまっすぐ射るような視線を送り、瞬きもしない。威圧するかのようにわずかに顎を上げ、身体が揺れることもなかった。

関連記事

トピックス

山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン