2年前、タイガーの復活に世界が感動した(AFP=時事)
今回の事故以前から、タイガーがトランプ氏と近すぎるという批判はあった。それに対してタイガーは、「私は、誰が大統領であっても、合衆国大統領を尊敬している」と答えて批判を交わしてきたのである。
トランプ氏のゴルフ好きを考えれば、タイガーと特別に親しい関係にあってもおかしくないし、二人の交友は余人が批判するようなことでもないだろう。それにしても、これまで大統領退任後はほとんど公の場に出てこなかったトランプ氏がいち早くテレビに出演し、しかも大統領選挙をめぐって袂を分かったと言われていたFOXに出演したことは、さまざまな憶測を呼んでいる。反トランプの人たちからは、トランプ氏がタイガーの事故を利用して表舞台に復帰しようとしているという批判も出ている。
良くも悪くも、アメリカのスポーツ界でタイガーは別格の注目を集める。病床にいながら、またトランプ氏との関係を取り沙汰されるのは本意ではないだろう。今は静かに回復と復活を祈りたい。
■佐藤則男(ニューヨーク在住ジャーナリスト)