「あったらよかった」もの
●水+塩or梅干し
「汗をかいた後は、水だけ飲んでも体内の塩分濃度が下がってしまい、すぐに喉が渇いてしまいます。貴重な水分を体の中にとどめておくためには、塩分が大事だと実感。避難所では調味料の入手が難しいので、自前の防災袋には500mlの水3本と、塩や梅干しを入れています」
●エアマット
避難所の床は硬くて冷たい。何も敷かずに寝ると、床の冷気で体が冷える。
「特に高齢の両親は、避難所の硬い床で寝るのがつらそうでした。空気で膨らませて使用するエアマットがあったらよかったなと思いました」
「いらなかった」もの
●手回しラジオ
ハンドルを回すことで電気を発生させ、ラジオが聞ける手回しラジオ。
「電池がなくても使えるので、防災グッズの定番ですが、ハンドルを回し続けないといけないので疲れるし、回す音がうるさくてラジオが聞こえないなどの理由で不評でした」
●セット売りの防災袋
「市販の防災袋が個人から届けられましたが大半の水や食料は賞味期限切れ。買って満足せず、年に一度は中身の確認をした方がいいと実感。また、自分に必要なものが入っているわけではないので、使いこなせませんでした」
【プロフィール】
佐藤一男さん/避難所運営アドバイザー・防災士。避難所の運営にも携わる。震災後、海がこわくなり、漁師を廃業。2014年に防災士の資格を取得。
取材・文/鳥居優美、イラスト/さややん。
※女性セブン2021年3月25日号