橋本氏も出席したパーティーで挨拶する滝会長
橋本は、この5日後の12月17日夜、6人の高級すし会食が問題になったが、このパーティーの参加者は実に130人にのぼる。
五輪担当大臣がなぜ、コロナ禍のタイミングでこんな大掛かりなパーティーに馳せ参じたのか。菅首相との長い交友で知られるぐるなびの滝は、橋本とも「五輪」を介在して持ちつ持たれつの濃密な関係にある。
六本木の新事務所に
「森(喜朗)さんは意気消沈するどころか、ますますお盛んに見えます。(東京五輪)組織委員会の会長を退いたすぐ後に六本木に新たな個人事務所を構え、そこに関係者が日参している。あの橋本聖子の姿もありましたから、おそらく五輪の指示を仰いでいるのでしょうね」
森の近況を知人がそう打ち明けてくれた。週に3度人工透析を受けている体にもかかわらず、森はいたって意気軒高なのだそうだ。女性蔑視発言後、官邸に川淵三郎の後継指名をひっくり返された。渋る橋本を組織委員会の会長に据えたのが、首相の菅だ。森、菅、橋本の関係はどうなるのか。
「菅さんは森さんの首に鈴をつけられず、グズグズしていたところに川淵さんの後継指名が飛び出した。菅さんにとって僥倖でした。橋本さんなら菅首相自身も使いやすい。是が非でも五輪を主導したい菅さんにとって最も怖いのは小池(百合子)都知事。五輪選手だった彼女を看板に使えば小池に対抗できると考えたのでしょう」(同前)
対小池の表看板という点では森とも利害が一致する。ある官邸関係者は次のような裏話を明かす。
「官邸では橋本聖子はどうか、とマスコミに聞いて回った。かつてスケートの高橋大輔にキスをしたセクハラ問題の影響を慮ったのでしょう。けど、さして障害にならないと判断したようです。いまや橋本さんは森さんと菅総理のパイプ役になっています」
橋本の役割はそれだけではない。菅の後援者である、ぐるなびの滝とも昵懇なのだ。滝と橋本という意外な取り合わせを結び付けたのが、囲碁である。
旧国鉄の看板広告から事業をスタートさせた滝は、JR東日本の天皇といわれた2代目社長の松田昌士(故人)に取り入るため、松田の趣味である囲碁の振興に力を入れた。