なまずの唐揚げ(2250円)、くじらの刺身(1100円)
どじょっこ(東京・町屋)
「今お出ししている鯨肉はニタリクジラ。濃厚でとても柔らかいので、ぜひお刺身で味わってみてください」(店主・長岡正彦氏)
ナマズはほかの淡水魚と比べてタンパク質の含有量が多く、疲労回復に効果があるビタミンB1や、免疫力を高めるビタミンEなども豊富に含まれている。そんなナマズを使った料理が食べられるのが、町屋にある「どじょっこ」だ。
同店で扱っているナマズは岡山県産の天然物で、カラッと揚げた「なまずの唐揚」は柔らかい鶏肉のような歯ごたえで、淡白な中にも豊かな旨味が感じられる。また、同店では希少な鯨肉が手頃な価格で食べられる。刺身は溶けるような食感で、濃厚なコクと風味があとを引く味わいだ。
どじょっこ
住所:東京都荒川区町屋1-17-6
営業時間:17時~22時半
休業日:水
いり豚 水口オリジナル(630円)、まぐろぶつ切(800円。それぞれ、※プラス400円で定食(ご飯・みそ汁・お新香)にできる)
水口食堂(東京・浅草)
「いり豚は、戦前の調味料が乏しかった時代に初代の音吉が考案した料理です」(3代目店主・水口淳氏)
豚肉のこま切れと細く切ったタマネギを炒め、ウスターソース系の味付けをした「いり豚」という料理がある。豚肉にはビタミンB1が牛肉の約10倍も含まれていて、タマネギと組み合わせて食べれば吸収が格段とアップするので、栄養面でも優れた料理と言える。
浅草にある水口食堂はいり豚が創業以来の人気メニューで、この懐かしい昭和の味を目当てに来店する向きも多い。秘伝のカレー風味のソースはウスターソース類のスパイシーな辛味とトマトピューレの酸味が調和したまろやかな味わいで、クセになる旨さだ。
水口食堂(東京・浅草)
住所:東京都台東区浅草2-4-9
営業時間:月・火・木・金 10時~21時半(L.O.21時)土・日 9時~21時半(L.O.21時)
休業日:水
(※新型コロナの影響で時短営業などの可能性があるため、営業時間、定休日などはご確認ください)
撮影/岩本朗、内海裕之 取材・文/左古文男
※週刊ポスト2021年4月9日号