国内

新型コロナワクチン 接種後20日以内に死亡した国内6例の詳細

副反応とみられる報告が相次いでいるアストラゼネカ製のワクチンも国内では5月に承認の見通し(写真/アフロ)

副反応とみられる報告が相次いでいるアストラゼネカ製のワクチンも国内では5月に承認の見通し(写真/アフロ)

 ワクチンさえ接種すればコロナはもう怖くない。そんな希望に暗雲が立ち込める調査が公表された。4月9日、厚生労働省の専門部会に提出された報告書《新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要》。それによると、医療従事者への接種が始まった2月17日から4月7日までの間で、接種後20日以内に6人が亡くなったという。この資料には、ワクチンの接種から死に至るまでの出来事が克明に記録されている。公表資料と取材をもとに、実際に何が起きたかを詳細に再現してみよう。

 医療従事者への接種開始から遅れること9日、Aさん(61才・女性)はワクチンの接種会場へと向かった。2月26日のことだ。Aさんはその日、頭痛を抱えていたが、接種の可否を聞かれ、「大丈夫です」と答えた。接種後15分間の経過観察時に異常はみられなかったし、その後もAさんは、いつもと変わらない様子で働いているのを同僚が確認している。

 事態が急変したのは、ワクチン接種から3日後だ。3月1日午後、出勤予定だったAさんが職場に現れず、連絡も取れない。不安を感じた同僚がAさんの家族に連絡し、急いで帰宅した夫が目にしたのは、自宅の浴室で倒れている妻・Aさんの姿だった。すぐに救急車を呼ぶも、Aさんはすでに心肺停止状態で死後硬直が始まっていた。死因はくも膜下出血だった。

 女性Bさんは26才と若く、健康な医療従事者だった。基礎疾患はなし。だが、悲劇に見舞われた。3月19日にワクチンを接種したBさんは、接種後の体調変化やアレルギー反応であるアナフィラキシーもなく、普段と同じように働いていた。

 だが接種から4日後、夜勤の出勤予定日なのにBさんが来なかったため、勤務先の病院が家族に連絡。3月23日夕方のことだ。慌てて駆けつけた家族や警察が自宅で目にしたのは、居間で絶命しているBさんの姿だった。全身CTの結果、小脳の血腫からの出血がみられ、脳出血と、くも膜下出血が死因と診断された。

 3月24日にワクチンを接種したCさん(72才・女性)は就寝直後に異変が起きた。ワクチン接種から3日が経った夜のこと。21時に就寝してからおよそ2時間半後に頭痛と吐き気で起きたCさんは、必死に何かをしゃべろうとしても呂律が回らない。

「救急搬送された医療機関で脳出血と診断されましたが、手術や延命処置を希望せず経過観察となり、29日に死亡が確認されました。死因は脳出血と診断されました」(全国紙社会部記者)

 死因として、脳出血やくも膜下出血などの脳血管疾患が多いことが目を引く。世界的にもワクチン接種後にそうした症状が確認されていると言うのは、医療ジャーナリスト。

「デンマークなど北欧の国でも接種後に脳出血を発症した例があります。決して日本だけで起こった例外ではない。脳出血の原因の1つである『血栓症』が一部のコロナワクチンの副反応であることはワクチンメーカーも認めています。ただし、そのメーカーのワクチンはまだ日本で接種が始まっていないので、現時点では“因果関係ははっきりわからない”としか言えないのです」

 ワクチン接種後1日で亡くなったDさん(62才・男性)は、抗血栓薬を服用していたことが調査でわかっている。

「肥満体形で糖尿病を患っていたDさんは、接種の翌日の朝、出勤前に朝風呂に入っていて倒れました。直接的な死因は溺死ですが、抗血栓薬をのんでいたということは、そうしたリスクは高い方だったということ。脳や心臓に急性の血管性の疾患が発生した可能性は否めません」(前出・全国紙社会部記者)

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
中川翔子インスタグラム@shoko55mmtsより。4月に行われた「フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2025」には10周年を皆勤賞で参加し、ラプンツェルの『自由への扉』など歌った。
【速報・中川翔子が独立&妊娠発表】 “レベル40”のバースデーライブ直前で発表となった理由
NEWSポストセブン
板倉東洋大前駅Pの駅情報。1日平均乗降客数は2023年度で3,404人(東武鉄道HPより)
《大学名を冠した駅名は大学が移転したらどうなる?》東洋大学と北海道医療大学のキャンパス移転で、駅名を巡る「明暗」
NEWSポストセブン
奈良公園で盗撮したのではないかと問題視されている写真(左)と、盗撮トラブルで“写真撮影禁止”を決断したある有名神社(左・SNSより、右・公式SNSより)
《観光地で相次ぐ“盗撮”問題》奈良・シカの次は大阪・今宮戎神社 “福娘盗撮トラブル”に苦渋の「敷地内で人物の撮影一切禁止」を決断 神社側は「ご奉仕行為の妨げとなる」
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
《“美女すぎる”でバズった下北沢の女子大生社長(20)》「お金、好きです」上京1年目で両親から借金して起業『ザ・ノンフィクション』に出演して「印象悪いよ」と言われたワケ
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン