目沢秀憲コーチ(左。写真=Getty Images)
コーチと選手の契約形態は様々で、松山と目沢コーチの場合、「メジャー大会などのタイミングで会場に来てもらうようにしていて、目沢コーチはマスターズ後、河本の次の試合会場に向かったはず」(阿部氏)だという。
「プロゴルファーのコーチは1年契約を更新していくパターンが多いが、松山のように結果を出すプロのコーチは、報酬も大きい。プロのランクによって違いはあるものの、年間の定額コーチ料に加え、優勝すればインセンティブがあるのが一般的。キャディは優勝ボーナスが賞金の10%といわれますが、コーチの場合は5%が相場とされる。松山はマスターズ制覇で優勝賞金207万ドル(約2億2770万円)を獲得したので、コーチのボーナスも1000万円超という計算になる」(クラブメーカー担当者)
もちろん、勝利を重ねればさらにその額も大きくなっていく。阿部氏はこういう。
「2人はまだ一緒にやり始めて3か月ですから、これからもっと進化する。英樹のいいところは絶えず向上心があることです。マスターズに勝っても、満足はしていない」
最強の相棒を得た松山の挑戦は、まだ始まったばかりだ。
※週刊ポスト2021年4月30日号