地元志向、伝統公立高が目立った今年の医学部受験
3位は合格者が昨年より18人増え、7位から上がった男子校のラ・サール(鹿児島)だ。4位は洛南(京都)、5位は公立の熊本(熊本)で、昨年から21人合格者が増え、14位から躍進した。熊本は地元の熊本大に35人合格しており、合格者数66人の半数以上を占めている。各国公立大別医学部合格者数として最多の人数だ。
国公立大医学部は中高一貫校が強いが、伝統のある公立高も強く、今年は合格者が増えているところが目立つ。理系トップ層が地元大学の医学部を目指す傾向が強まったこともあろう。
公立高では10位に札幌南(北海道)と旭丘(愛知)が入った。札幌南は北海道大15人、札幌医科大25人でいずれもトップだ。旭丘は昨年の合格者数は30人だったので22人増。33位からの躍進だ。17位の仙台第二(宮城)は東北大14人、山形大19人でいずれもトップだ。21位の新潟(新潟)は新潟大に23人でトップだった。
国公立大医学部は基本的に地元の学校が強い。防衛医科大を除いて50国公立大の内、トップが地元の学校でないのは京都大の灘(兵庫)、山形大の仙台第二は地元の山形東を抑えてトップ、岡山大が白陵(兵庫)、地元の岡山白陵、愛光(愛媛)の3校がトップの3大学だけだ。近年では大学によって地元で医師として勤務することを条件にしている地域枠で募集する大学も多く、地元の学校が有利になっていることもある。