医学部の現役合格率がもっとも高かった高校は?
次に現役合格者数を見てみよう。トップは昨年から17人増の東海の65人、次いで同じく17人増だった久留米大附設の61人、18人増の桜蔭(東京)の45人、洛南の41人と続く。現役合格者が増えた学校が多かった。浪人生が2割ほど減少したことも影響したと見られる。
この現役合格者数を卒業生数で割った合格率では、久留米大附設が29.9%でトップだった。次いで北嶺(北海道)の26.2%、桜蔭の19.7%、大阪星光学院(大阪)の16.5%の順となった。中高一貫校が強いが、公立高は卒業生数が多いため低くなりがちで、公立トップは15位の札幌南だった。
北嶺は中高一貫の男子校で寮もある。道内だけではなく全国から生徒が集まってきている。卒業生は122人と少ないが、国公立大医学部だけでなく、東大に全員現役で7人(うち理IIIに3人)、北海道大に21人(内医学部に6人)合格している。
コロナ禍がどうなっていくのかで、来年入試の学部志望動向も変わってくるだろう。今年は情報系の人気が高かったが、今年の人気を見ると、医学部人気が来年さらに高まる可能性もありそうだ。
●文/安田賢治(大学通信常務取締役)