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「奥会津最後のマタギ」が山に入り続ける理由 自然との共生が使命

罠猟(くくり罠/ワイヤートラップ)で捕まえたイノシシを確認する猪俣昭夫さん(右)。罠にかかる確率はかなり少なく、1%くらいという

罠猟(くくり罠/ワイヤートラップ)で捕まえたイノシシを確認する猪俣昭夫さん(右)。罠にかかる確率はかなり少なく、1%くらいという

“奥会津最後のマタギ”と呼ばれる現役鉄砲撃ち、猪俣昭夫さん(70)。彼はなぜ山に入り続けるのか。密着取材を続けるノンフィクション作家の滝田誠一郎氏が上梓した『自然との共生を目指す山の番人 奥会津最後のマタギ』(小学館)には、知られざるマタギの文化や使命が克明に描かれている。

 マタギは単なる猟師(ハンター)ではない。猪俣さんは絶滅したニホンオオカミがかつて担っていた役割を果たしていると自任する。

「必要に応じて獲物を獲り、数を調整することで動物界の生態系を守り、後々まで動物たちを残す。自然との共生を図るのがマタギの精神であり役割です」

 23歳でマタギの道に入り、これまで仕留めたクマは80頭以上。様々な猟や自然との関わりを通じ、マタギの精神を教えてくれる。

撮影/田渕睦深

※週刊ポスト2021年4月30日号

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