有名店も多い北新地でも、自粛は限界に達している
「締めては緩め、緩めては締め」とは、国の政策でもあるが、吉村洋文・知事の府政を指した言葉だろう。吉村氏は2回目の緊急事態宣言を東京などより1週間早く解除させ、直後から第4波が猛威を振るって今に至る。今度は国に宣言延長を訴えるなど、ちぐはぐな対応が目立っている。
「そういう顔なんやろうけど、吉村さんはテレビに出てると笑てはるように見えます。もっと深刻な顔をしてほしい。そもそもテレビに出すぎです。出んでいい番組もあるから、もっと選んでほしい。とにかく場当たり的なことが多いように思います」(東司丘氏)
北新地でリーダー的な立場である東司丘氏が心配するのは、この延長された期間にコロナを抑え込めなければ、今度こそ飲食店の“反乱”が起きることだ。
「もう今が限界ですわ。今回の宣言が明ける時が怖いです。もう協会員でも言うことはきかなくなってくるでしょうし、閉店するところも多くなるでしょう。協会自体もどういう立場に立つべきか難しくなります。お店の立場に立てば、行政に協力するより営業を優先させましょうとなるし、国や府に文句を言ってくれという会員も増えるでしょう。
『見回り隊』も、店を回って対策をお願いするんじゃなくて、厳しく取り締まるくらいやってほしい。そのかわり、きちんと対策できている店にはお墨付きというか、合格証のようなものを出してもらいたい」
人の心は蛇口のように簡単に開け閉めできるものではない。国も府も、今度こそ性根を据えてコロナ封じ込めを最優先しないと、府民の心は離れ、本当に地域社会が崩壊する。