ライフ

昨夏から美容整形に250万円投じた30代女性「できることは今のうちに」

コロナによるマスクとリモートが理想の顔に変えるきっかけをくれた(イメージ)

コロナによるマスクとリモートが理想の顔に変えるきっかけをくれた(イメージ)

 パソコンや家電など、2020年に急激に売上を伸ばしコロナ特需と呼ばれる現象が起きている分野がある。コロナに耐える生活も2年目を迎え、2周目の特需はあるのかと言われる中、どうやら2周していると思われるのが「美容整形」の世界だ。ライターの森鷹久氏が、コロナで自粛生活になったおかげで美容整形に踏み出した人の隠しきれない喜びについてレポートする。

 * * *
「こんにちは、遅くなっちゃいまして…」

 待ち合わせ場所に少し遅れてやってきたのは、都内在住で大手商社勤務の中田真美子さん(仮名・30代)。中田さんも筆者も当然「マスク」姿。平時であれば、マスクを取ったりずらしたりして、顔を見せた上で挨拶するのが礼儀なのだろうが、コロナ禍の今では、挨拶のためといえども外すことは憚られる。中田さんは、なぜかそんな息苦しい今の状況を喜んでいる。

「コロナでしょ? マスクするじゃないですか? このタイミングを待ち焦がれていたというか、私にとっては不幸中の幸い。夏にマスクしてても不自然じゃないのが本当にありがたい」(中田さん)

 実は中田さん、昨年春に一度目の緊急事態宣言が発令された直後、念願だった美容外科手術を行い、悲願だった二重まぶたを手に入れたのだ。

 目元が二重ではないことは、中田さんにとって子供の頃から気になってならないことだった。まず、自分の母親が二重どころか三重四重のまぶたに大きな目なのに、自身は父親似で腫れぼったい一重。なぜ母と違うのだろうという素朴な思いは、小学生の頃から「なぜ私は友達のように二重で、目が大きくないのか」という疑問になり、中学に入る頃には大きなコンプレックスとなっていたのである。

 なんとなく化粧を覚えた高校生の頃にまぶたを二重にする「アイプチ」や「メザイク」などのアイテムと出会い、社会人になってからも、朝起きてまずやることは「二重作り」。二重にしないと外出すらする気にすらならないほどこだわっていた。いっそのこと整形しようかと考えたが、会社や友人、家族に手術を行ったとバレたときのことを考えると腰が引けた。しかし、コロナ禍による「家こもり」になり、一気にタガが外れたと話す。

「施術法にもよりますが、目の手術の後は、かなり腫れます。腫れている間は基本的に外出しないんですが、ちょうど仕事がテレワークに移行したこともあり、もう整形するしかないなって。外出時だって、マスクにサングラス姿でも、最近は周囲から浮かなくなりました。コロナじゃなかったら、夏にマスクする人なんていないから、不自然じゃないなって思って」(中田さん)

 二重手術の成功後「できることは今のうちに」と、すぐ同じ美容外科に駆け込み、顔のしわを取るための施術を受け、歯のホワイトニング、歯列矯正も行った。美容外科でも審美歯科でも「たくさん患者が来る」と笑っていたが、自分と同じような境遇の人が多いのだろうと中田さんは思った。

「今しかないと思い、昨年の夏から計250万円以上を、整形などに使いました。コロナ禍が終われば、二度とまとまった時間はとれない。同僚とも長らく会っていませんし、久々の再会で顔が多少変わっていても、そんなに驚かれないんじゃないかと」(中田さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

NBAレイカーズの試合観戦に訪れた大谷翔平と真美子さん(AFP=時事)
《真美子夫人との誕生日デートが話題》大谷翔平が夫婦まるごと高い好感度を維持できるワケ「腕時計は8万円SEIKO」「誕生日プレゼントは実用性重視」  
NEWSポストセブン
被害者の村上隆一さんの自宅。死因は失血死だった
《売春させ、売り上げが落ちると制裁》宮城・柴田町男性殺害 被害者の長男の妻を頂点とした“売春・美人局グループ”の壮絶手口
NEWSポストセブン
元夫の親友と授かり再婚をした古閑美保(時事通信フォト)
女子ゴルフ・古閑美保が“元夫の親友”と授かり再婚 過去の路上ハグで“略奪愛”疑惑浮上するもきっぱり否定、けじめをつけた上で交際に発展
女性セブン
突然の「非常戒厳」は、国際社会にも衝撃を与えた
韓国・尹錫悦大統領の戒厳令は妻を守るためだったのか「占い師の囁きで大統領府移転を指示」「株価操作」「高級バッグ授受」…噴出する数々の疑惑
女性セブン
12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン