『オレたちひょうきん族』のあの3人が集結!
片岡:紳助さんは、のりおさんを追い込んだら面白いのを知ってたからね。アダモちゃんの「ペイ!」も追い込まれた結果でしょ?
島崎:あれ、(ビート)たけしさんがタケちゃんマンの時に楽屋で「お前、ポリネシアンダンサーに似てるな」って口にしたんです。それで翌週、マネー島崎ってキャラでリンボーダンスをやらされた。で、たけしさんと絡む時、設定的には日本語は話せないことになってたんで、ノープランのまま「ホンナニモ、カー」とか喋ってみた。そうしたら、たけしさん、本気で笑いだしちゃって。
西川:「ペイ!」はどうして出てきたの?
島崎:勢いでウケてはみたものの、最後が決まらなくてズーッとカメラが回ったまんまだったんです。たけしさんはカメラの向こうに行って、こっちを嬉しそうに眺めてるし、どうにでもなれって「ペーイッ!」。
西川・片岡:(笑い)
島崎:その後、最終回までアダモ役。台本では「嵐のように登場、大爆笑のうちに嵐のように去る」これだけです(笑い)。お任せでやらなきゃいけないのは、プレッシャーでした。
片岡:そうなんだよね。お任せはいいけど、現場にいるのはスタッフと同業者でしょ。それを笑わせるのはキツいんですよ。
(3本目に続く)
【プロフィール】
西川のりお(にしかわ・のりお)/1951年、大阪府生まれ。「西川のりお・上方よしお」として漫才ブームを築く。ひょうきん族の代表キャラは「オバQ」「ツッタカ坊や」など。
【プロフィール】
片岡鶴太郎(かたおか・つるたろう)/1954年、東京都生まれ。師匠・片岡鶴八に弟子入りし、声帯模写で活躍。現在はドラマ・映画・演劇のほか、絵画やヨガなど幅広く活動。
【プロフィール】
島崎俊郎(しまざき・としろう)/1955年、高知県生まれ。1979年、川上泰生、小林すすむらと「ヒップアップ」を結成。「アダモステ」は番組終了後も続く人気キャラに。
取材・文/岸川真 撮影/本誌・藤岡雅樹
※週刊ポスト2021年6月4日号