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2021.05.28 19:00  週刊ポスト

健康診断ではわからない筋力や運動能力 毎日の生活でチェックする6項目

諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

 新型コロナウイルスの感染拡大による「おうち生活」を心がけるあまり、運動不足を実感している人も多いのではないだろうか。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師が、健康診断だけでは分からない筋力や運動能力についてつづる。

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 スポーツ庁が2020年度の体力・運動能力調査の速報値を発表した。中高生から高齢者まで大半の年齢層で、前年度より体力がわずかに低下していることがわかった。この調査は、1964年の東京オリンピックのときから行なわれている。高齢者では年々体力が向上してきたが、今回は前年度よりも低下。特に女性の低下は大きかった。

 スポーツ庁は、調査ができなかった地域もあり、数が少ないため、単純に比較できないとしている。だが、やはり新型コロナの影響を考えずにはいられない。

コロナにも負けず健闘する佐賀の塾生たち

 4月中旬、佐賀県でさだまさしさんとトーク&コンサートを行なった。1年前に予定していたが、コロナの感染拡大のため延期になり、ようやく実現することがかなった。感染対策のため、観客を半分にして、公演を2回にした。長びく自粛生活で鬱々としている人も多いなか、さださんの歌声に包まれる体験はよいリフレッシュになったと思う。

 その一方で、気がかりなこともあった。佐賀でぼくが指導している「がんばらない健康長寿実践塾」の塾生たちが、コロナの間、元気に健康づくりを続けているといいな、と思った。

 公演の前、塾生たちの体力や認知機能を測定してくれている西九州大学リハビリテーション学科の大田尾浩教授が、これまでの分析結果をもって、楽屋を訪ねてくれた。その結果を見て、ぼくはほっとした。コロナの影響は思っていたより少なかったからだ。

 大田尾教授は半年に一度、塾生約1000人に、下半身の筋力、腹筋、片足立ち、握力、認知機能などを検査している。2年半前の1回目の測定ではフレイル(虚弱)の人が何人かいたが、5回目の検査のときにはまったくいなくなった。5回目は、コロナが始まって半年後。自粛生活の影響が出始めるころであるが、フレイルの前段階である「プレフレイル」という状態の人はむしろ減少していた。

 もともと佐賀の塾生たちは「腹筋」や、バランスをみる「片足立ち」が全国平均より低かった。実践塾で運動を続けることで、どちらもメキメキと向上していた。「片足立ち」は、コロナの影響がなく、改善傾向が続いている。

「TUG」という測定方法がある。椅子に座って、3メートル先まで行って戻ってきて、椅子に座るまでの時間を測る。13秒近くなると介護保険の対象になる確率が高くなり、30秒かかる場合には要介護状態と言われる。塾生はこの「TUG」の点数がよく、5回ともすべて6秒以下で、歩行バランスが向上し、速くなっている。

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