今季、大和は2番では14試合で2割4分、0本塁打、4打点だったが、交流戦で初めて座った8番では9試合で4割3分8厘、1本塁打、9打点と、見違えるような成績になっている。
「序盤はソト、オースティンを欠いており、大和を8番に置く余裕がなかった。小技もできるし、2番に置きたくなる打者ですが、今は『2番・捕手』がハマっているし、当面の間は『8番・大和』で行くのでは」
大和の好調の裏には、ソトとオースティンの復調がある。交流戦ではともに5本塁打、10打点、OPS11割超えと爆発している。
「もちろん、2人の活躍は大きい。コロナの影響で開幕に来日できず、復帰後も実戦不足で本調子に程遠かったが、交流戦で状態が上がってきた。ただ、『ソトやオースティンが打つようになったから』という目に見える安易な理由だけで、リーグ戦と交流戦のチーム状態の違いを総括するのは早計でしょう。
やはり田代コーチのベンチ入り復帰は大きい。これまでDeNAはコーチにお金をかけず、特に実績を上げていない指導者と何年も契約するケースも目立ちますが、これでコーチの重要性がわかったはず。選手の補強だけでは決して強くならない。コーチを強化すれば、チームは変わる。全ての要素が揃った時に初めて優勝が狙えるんです。少なくとも、ファンが疑問に思うような首脳陣の組閣をしているうちはAクラスになれても、優勝には届かない」
外国人の復調だけでなく、田代コーチの存在も躍進に欠かせない1つの要因ではないだろうか。