芸能

田村正和さん 購入していた生前墓に墓石がまだない理由

(時事通信フォト)

田村さんの墓石の行方は?(時事通信フォト)

「あるはずのものが、そこにない」。田村正和さんが残した“難題”に、古畑任三郎ならどう立ち向かっただろうか。妻や兄の話に耳を傾け、そして田村さんの亡き父への思いを辿ることで見えてきた謎を解くカギ。墓石はどこに──?

「四十九日に納骨したと聞き、早く会いたかったのに、まだ会えてはいません。『お墓になったら来てね』って言ってもらっているのですが……」

 4月3日に心不全で亡くなった田村正和さん(享年77)の兄・登司麿さん(83才)は、田村さんの妻・和枝さんとのやり取りを明かした。田村さんの葬儀はごく少数の家族だけで行われ、登司麿さんは参列していない。そうした経緯もあり「早く会いたい」と話す登司麿さんだが、会えない事情がある。

 和枝さんに「来てね」と言われている墓に、暮石がまだないのである。田村さんは、1988年に「生前墓」を購入しており、納骨も済んでいる。本来ならあるべき墓石は、どこに消えたというのか。

 田村さんの生前墓があるのは、神奈川県横浜市の郊外にある広大な霊園。そのなかに、ひときわ大きな墓所が集まる区画がある。広々とした墓地の一角、『田村家先祖各霊菩提』と彫られた五輪塔が建てられている。霊園の関係者が言う。

「ここには霊園専属の墓コーディネーターなる人がいて、多くのかたはその人のアドバイスをもとに墓を建てています。でも田村さんは当時から外部のコーディネーターに相談していて、霊園のなかでは“特殊”な存在なんです。こだわりのある墓石を用意しているという話もありますが、どんなお墓ができるのかまったくわかりません。

 田村さんは、お墓の向きや形、配置のバランスなどから運気を呼び込むことができるという考えの『墓相学』を大切にしていたようです。残された家族のことも考えて、墓石だけではなく墓全体に強いこだわりがあるのでしょう」

 生前墓は墓相学で吉方とされる東南を向いて建てられている。その墓地に変化が見られたのは、登司麿さんが納骨したと聞いている四十九日以降のことだった。同じ区画に墓を構える男性が言う。

「五輪塔の隣に、《深達院和光日正大居士》と田村さんの戒名が書かれた角塔婆が建てられていたんです。田村さんの墓地の敷地はとても広いので、角塔婆が新たに建ったことで、逆に寂しく見えてしまっています」

 角塔婆とは、一般的に墓石ができるまでの墓標として建てられる木材の柱のこと。だが納骨から1か月が経過しようかという現在も、墓石が建つ気配はないという。生前からこだわって用意していたはずの墓石が消えたのには、田村さんの死生観が関係している。

 田村さんの死が公にされたのは、亡くなってから1か月以上も経った5月18日のことだった。田村さんは生前、俳優のイメージを崩さないために、「鉄のカーテン」と称されるほど自身のプライベートを隠し続けていた。その考えは生涯変わらず、最期も「静かに逝きたい」と願う田村さんの希望を、家族が尊重した形だった。

関連記事

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン