ライフ

岐阜県高山の朝市 人情味ある「かかさ」たちが出迎えてくれる

「よう来てくれんさった」と出迎えてくれる「かかさ」たち

「よう来てくれんさった」と出迎えてくれる「かかさ」たち

 古い街並みが観光地としても人気の高い岐阜県・高山市。JR高山駅から徒歩10分程度の距離にある飛騨高山の朝市は毎朝、宮川沿いの「飛騨高山 宮川朝市」(毎日午前7時~12時 ※12月~3月は8時~12時)と、主要建物が現存する江戸時代の郡代・代官所「高山陣屋」前広場の「陣屋前朝市」(毎日午前7時~12時)の2か所で開かれる。起源は文政3(1820)年頃に高山別院を中心に開かれた桑市とされ、以後、米市、花市となり、場所を変えながら発展してきた歴史を持つ。

 朝市には自家栽培の旬の野菜、漬物や餅、味噌など農産物の加工品、果物、手作りの民芸品、伝統工芸品などが並び、売り子は農家などの女性が多い。「よう来てくれんさった」と出迎えてくれる「かかさ」(地元の方言で「お母さん」の意味)の優しい声と手頃な価格に嬉しくなる。

 食材を仕入れに通っている、創業90年超の高山市内の日本料理店「萬代」の3代目主人・橋本猛さんは「信頼できる農家の方のお店に通い、美味しくて新鮮な野菜や豆を買っています」「このお店はアズキも最高なんです」と話す。7月以降は桃などが朝市に並び出す。

 朝市の売り子たちは、早朝からテントを組み立て、商品を並べ終わった頃、近くの馴染みの食堂からモーニングセットの出前をとる。まさに、観光客だけでなく、地元住民や料理のプロも買い物に訪れる「高山の台所」ともいえる朝市だ。

撮影/太田真三 取材・文/上田千春

※週刊ポスト2021年7月9日号

宮川朝市に仕入れに通う日本料理店「萬代」の主人・橋本猛さん。「このお店はアズキも最高なんです」

宮川朝市に仕入れに通う日本料理店「萬代」の主人・橋本猛さん。「このお店はアズキも最高なんです」

関連記事

トピックス

12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《真美子さんのバースデー》大谷翔平の “気を遣わせないプレゼント” 新妻の「実用的なものがいい」リクエストに…昨年は“1000億円超のサプライズ”
NEWSポストセブン