芸能

稲垣・草なぎ・香取 1億6329万円の現代版「ノブレス・オブリージュ」

コロナ収束へ向けて支援活動を続ける稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾。

コロナ収束へ向けて支援活動を続ける稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾。

 おしゃれなお中元をいただいた。「J_O CAFE」とロゴの入った紙コップに紙ストローもついたアイスコーヒーが作れる水出しコーヒーのパックのセット。これは稲垣吾郎がディレクションする銀座のカフェ『J_O CAFE』(ジョーカフェ)が販売しているもの。先が見えないコロナ禍で、営業時間が短縮となったり店舗を休業する時期もあったが、この人気カフェの気分を自宅でも味わえるとあって話題になっている。

『J_O CAFE』とは、香取慎吾とスタイリスト祐真朋樹氏が手がけるファッションストア『JANTJE_ONTEMBAAR』(ヤンチェ_オンテンバール)の新業態店舗。そして、オープン3周年を迎える『JANTJE_ONTEMBAAR』はさらに進化し、8月25日に店舗を日比谷から丸の内へ移転する。

「『JANTJE_ONTEMBAAR』を始める時から、僕たちがつくりたかったのは、そこに行くだけで、ワクワクするような洋服屋。ちょうど3周年の今、さらに面白さを増して、“J_O”はもっと前に進んでいきます」

 と香取。新店舗オープンに際しては、世界的なファッションブランド『ANNA SUI』とのコラボを含めたコレクションを展開など、いわゆる“タレントのアパレルショップ”とは全く次元の違うビジネスとして確立されている。

スタイリストの祐真朋樹氏とディレクターを務めるブランド『JANTJE_ONTEMBAAR』は日比谷の帝国ホテルプラザ内から、丸の内の路面店へ“お引っ越し”する。

スタイリストの祐真朋樹氏とディレクターを務めるブランド『JANTJE_ONTEMBAAR』は日比谷の帝国ホテルプラザ内から、丸の内の路面店へ“お引っ越し”する。

 一方、草なぎ剛は主演映画『ミッドナイトスワン』が、7月2日まで北イタリアで行われていた「ウディネ・ファーイースト映画祭」コンペティション部門において、観客によって選出される「ゴールデン・マルベリー賞」を受賞。映画祭に参加した45作品のうち、イタリア現地の映画ファンから最も支持されるという栄誉に輝いた。

「第44回日本アカデミー賞」でも最優秀男優賞、最優秀作品賞など、国内外でも絶賛された話題作『ミッドナイトスワン』がWOWWOWで8月にテレビ初放送。また、草なぎがこれまでに主演した6作品の映画を特集する「『ミッドナイトスワン』放送記念!俳優 草なぎ剛」も放送される。

「第44回日本アカデミー賞」でも最優秀男優賞、最優秀作品賞など、国内外でも絶賛された話題作『ミッドナイトスワン』がWOWWOWで8月にテレビ初放送。また、草なぎがこれまでに主演した6作品の映画を特集する「『ミッドナイトスワン』放送記念!俳優 草なぎ剛」も放送される。

 3人それぞれが個性と時代を読んだ鮮やかな活動をみせる中、新しい地図&日本財団による基金『LOVE POCKET FUND』(愛のポケット基金)「コロナ対策プロジェクト」が1億6329万円を寄付したと発表された。

 この支援は同基金の第8弾支援で、全国の34病院に各病院が必要とする医療機器購入の援助としての寄付。立ち上げ以来の最高金額となり、今後もさらなる支援が必要として募集期間を2022年3月31日まで延長した。    

ワイン好きでも知られる稲垣は『BISTORO J_O』と『J_O CAFE』のディレクションも行う。

ワイン好きでも知られる稲垣は『BISTORO J_O』と『J_O CAFE』のディレクションも行う。

「皆さんからの貴重な寄付を多くの方々のために活用させていただけることを心から感謝申し上げます。各病院への支援が困っている方の少しでも助けになればと思います」(稲垣吾郎)

草なぎの主演映画『ミッドナイトスワン』は総動員数約57万6000人、興行収入7億9000万円超で現在も記録を更新中。

草なぎの主演映画『ミッドナイトスワン』は総動員数約57万6000人、興行収入7億9000万円超で現在も記録を更新中。

「日々、寄付をしてくださっている皆さん、本当にありがとうございます。感謝の気持ちを込めて皆さんに寄り添っていけたらと思います」(草なぎ剛)

昨年8月に行われた第5弾支援では緊急医療施設へドクターカー等を送った。日本医科大学でのお披露目会には草なぎも参加した(ドクターカーの中で横になっているのは人形)。

昨年8月に行われた第5弾支援では緊急医療施設へドクターカー等を送った。日本医科大学でのお披露目会には草なぎも参加した(ドクターカーの中で横になっているのは人形)。

 日本ではまだあまり浸透していないが「ノブレス・オブリージュ」という言葉がある。フランス語の「Noblesse(貴族)」と「Obliger(義務づける)」に由来し、19世紀から欧米で誕生した「社会的地位のある人は果たすべき責任がある、社会的貢献をするべき」という概念だ。

 草なぎが徳川慶喜役として出演する大河ドラマ『青天を衝け』(NHK)の主人公・渋沢栄一も幕末から明治時代を生き抜く中で欧米から学び、「富を手にした人は社会のために手助けしなくてはならない」と説いている。

 新しい地図の3人の行動は、現代の「ノブレス・オブリージュ」の姿ではないかと思う。かつて香取に取材をした際、普通に街を歩いているという香取に、「たくさん声をかけられて、たいへんではないですか?」と質問したことがある。するとこんな答えが返ってきた。

「“あーっ!!”って反応されますよ(笑い)。だから僕はどこに行っても知り合いがたくさんいるんだって思うようになりました」

 変装してこそこそ隠れたりせず、「香取慎吾だ!」と気づいた人には「こんにちは!」と自分から声をかける。皆が知り合いだから、と。そんな考えをもっている彼らだからこそ、

「皆さんからいただいたご支援が、たくさんの笑顔を作っています。あなたの愛に感謝しています。まだまだ大変な時間が続いていますが、一歩づつ前に進んでいきましょう。一緒に」(香取慎吾)

 というコメントが心から自然に発せられていると信じられる。

再演となった三谷幸喜氏のオリジナルミュージカル『日本の歴史』に出演中の香取。

再演となった三谷幸喜氏のオリジナルミュージカル『日本の歴史』に出演中の香取。

関連キーワード

関連記事

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン