この舞台の元となるのは1924年の『ローブとレオポルド事件』。裕福な家庭に生まれ、天才と呼ばれていたユダヤ人大学生、ローブ(辰巳)とレオポルド(林)が、お互い魅力を感じ友達以上の特別な関係に発展していく。そして完全犯罪ができると信じて疑わなかった2人は隣人を殺害。単にスリルがほしかっただけで・・・。

『踊る大捜査線』シリーズ、『教場』などのヒット作を世に送り出した脚本家・監督の君塚良一氏が今回の舞台で初演出を手がけることでも注目される。

「台本を読んだらテンポがよくておもしろい。そして、作品にいくつかテーマがあって。まずおそらく歴史上初のサイコパス殺人を描いている。それからLGBTQ、同性愛に関しても問いかけがある。もう1つ、死刑の是非についても問題提起がされている。で、観終わった後に何を感じるかというと2人の青春ドラマなんですよ。だから重たい事件を扱っているわりにはちょっと爽やかだったり、キラキラしているところがある非常に魅力的な物語」(君塚)

 辰巳と林については、最初に少し話しただけでふたりの勘のよさがわかったという。

「辰巳さんはアクティブで共演者とかに影響を与えるくらい能動的なタイプ。どんどん巻き込んで行く感じがローブの役柄にもぴったり。林さんは感受性が強い人だなと思って。ほんとうはどうかわからないけれど、闇とか抱え込んじゃっているような顔をしていたので、役柄に近い感じのキャラでぴったりだなって」(君塚)

 複雑な役ではあるが、若い世代にとっても興味深いものが詰まっているという。

辰巳:「君塚さんがおっしゃったように、今またより討論されている問題や僕ら世代にとってもすごく興味あるテーマがたくさんあって。このタイミングでこの作品をできることに責任感を感じ、役者として心身突き詰めたいと思ってます。コロナの状況にもよるのでどうなっているかまだわからないですけれど、台本通りにできるような状況であれば、びっくりドキドキいっぱいありますよ」

林:「いやー、ドキドキありますね。体当たりのお芝居というか、そこはガッツリやりたいです」

辰巳:「僕が出演した作品史上、僕が最もエロティックになると思います」

 ジャニーズ同士で官能的なシーンを演じる、それだけでも相当な話題を呼びそうだが、この舞台にかける2人の覚悟に期待が高まる。

『ネバー・ザ・シナー ―魅かれあう狂気―』(東京公演9月2日~12日、大阪公演9月18~19日・7月22日より公式サイトでチケット先行発売) 

『ネバー・ザ・シナー ―魅かれあう狂気―』(東京公演9月2日~12日、大阪公演9月18~19日・7月22日より公式サイトでチケット先行発売)

関連キーワード

関連記事

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン