芸能

60歳超ずうとるびから始まった高田文夫氏の「大衆芸能の日々」振り返り

ずうとるびの曲を聞いて思い出すあの頃…

ずうとるびの曲を聞いて思い出すあの頃…

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、偶然が重なった大衆芸能人生の日々についてつづる。

 * * *
 混乱の五輪直前、73歳の私は何をしていたか。こんな事でも記しておくと後で大衆文化の貴重な資料となる(本当か?)。

■7月15日(木)
 45年ぶりに「ずうとるび」の歌声を聞きに築地本願寺のブディストホールへ。若いスタッフから「ずうとるびってビートルズの弟子ですか」ときかれ苦笑い。

『笑点』の夏休み企画“ちびっ子大喜利”で座布団を10枚とった山田(今は運んでいる)。司会の三波伸介から「ごほうびで何やってもいいよ」と言われ「バンドを組みたい」。つっこみ上手だった江藤博利らと“ずうとるび”と名乗ると大人気。私はこの4人組のコント番組など書いていた。

「紅白」にも出場。最大のヒット曲『みかん色の恋』を作曲した佐瀬寿一(この男は私の学生時代からの悪友で、この1年後にはギネスものの『およげ!たいやきくん』を作曲)とライブに久々に行ってびっくり。すっかりお年も召した親衛隊が「I LOVE ずうとるび」なんてTシャツを揃いで着ている。目一杯おばちゃんパワーにやられフラフラ。

 ずうとるびの曲を聞きながら佐瀬と喰えなかった頃の自分達の20代を想い出してジーン。

■16日(金)
 ニッポン放送の生放送を終え、松村邦洋らいつものメンバーとさんぽ会。密はいけないと歩くのも3mずつ離れて。恵比寿の東京都写真美術館で「篠山紀信展」(8月15日まで)。

 1960年代から今日までの日芸の大先輩の作品をありがたく拝みに。みごとな展示なのだが奥に小部屋が。なんとそこは1972年から1981年「月刊明星」の表紙を飾った大スター、超アイドルの大きな笑顔パネル。沢田研二、隣には郷ひろみ、こっちには西城秀樹、野口五郎。そこになっなっなんとニッコリ微笑むとんでもないアイドル面のずうとるび。

 前日60歳を過ぎた彼らを見て、今10代の大パネル。ずうとるびの事なんか、40年以上考えた事もなかったのに、まさか2日続けて………大衆芸能人生は不思議だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
高校時代にレイプ被害で自主退学に追い込まれ…過去の交際男性から「顔は好きじゃない」中核派“謎の美女”が明かす人生の転換点
NEWSポストセブン
スカイツリーが見える猿江恩賜公園は1932年開園。花見の名所として知られ、犬の散歩やウォーキングに訪れる周辺住民も多い(写真提供/イメージマート)
《中国の一部では夏の味覚の高級食材》夜の公園で遭遇したセミの幼虫を大量採取する人たち 条例違反だと伝えると「日本語わからない」「ここは公園、みんなの物」
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《死刑執行》座間9人殺害の白石死刑囚が語っていた「殺害せずに解放した女性」のこと 判断基準にしていたのは「金を得るための恐怖のフローチャート」
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
《小室圭さんの赤ちゃん片手抱っこが話題》眞子さんとの第1子は“生後3か月未満”か 生育環境で身についたイクメンの極意「できるほうがやればいい」
NEWSポストセブン
『国宝』に出演する横浜流星(左)と吉沢亮
大ヒット映画『国宝』、劇中の濃密な描写は実在する? 隠し子、名跡継承、借金…もっと面白く楽しむための歌舞伎“元ネタ”事件簿
週刊ポスト
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
【独占インタビュー】お嬢様学校出身、同性愛、整形400万円…過激デモに出没する中核派“謎の美女”ニノミヤさん(21)が明かす半生「若い女性を虐げる社会を変えるには政治しかない」
NEWSポストセブン
山本アナ
「一石を投じたな…」参政党の“日本人ファースト”に対するTBS・山本恵里伽アナの発言はなぜ炎上したのか【フィフィ氏が指摘】
NEWSポストセブン
今年の夏ドラマは嵐のメンバーの主演作が揃っている
《嵐の夏がやってきた!》相葉雅紀、櫻井翔、松本潤の主演ドラマがスタート ラストスパートと言わんばかりに精力的に活動する嵐のメンバーたち、後輩との絡みも積極的に
女性セブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン