BIG=6億円、MEGA BIG=12億円が当たるチャンス
まず、BIGについて見ていこう。じつはBIGにはいくつかの種類がある。ここでは、代表的なものとして、指定されたサッカー14試合の90分間の試合結果を対象とするものについて見ていこう。
1つの試合には、ホームチームの「勝ち」「負け」「その他(引き分け・延長)」の3通りの結果がありうる。14試合すべてについて、コンピュータの選択した結果が実際の試合結果と一致した場合に1等当せんとなる。
1口は300円で、1等はキャリーオーバーがない場合最高3億円。キャリーオーバーがある場合最高6億円となる。当せん金は売上金額や当せん口数によって変動する。8月2日時点で1等のキャリーオーバーは28億円となっている。
次に、MEGA BIGについて見ていこう。MEGA BIGは指定されたサッカー12試合の90分間の試合結果が、くじの対象となる。ただし、試合結果といっても、BIGのようにゲームの勝敗が対象になるわけではない。対戦する両チームの合計得点数が対象となる。
1つのゲームの合計得点数について、「1点以下=【1】」、「2点=【2】」、「3点=【3】」、「4点以上=【4】」の4通りの試合結果がありうる。12試合すべてについて、コンピュータの選択した結果が実際の試合結果と一致した場合に1等当せんとなる。
MEGA BIGも1口300円で、1等はキャリーオーバーがない場合は最高7億円。キャリーオーバーがある場合は最高12億円となる。8月2日時点で1等のキャリーオーバーは19億円となっている。
変動するスポーツくじの当せん確率
BIGやMEGA BIGなどのスポーツくじが、宝くじと異なる点は何か。大きく異なる点は、1枚のくじの当せん確率が同じとは限らないというところだろう。宝くじならば何組の何番であろうと当せん確率は変わらない。どの番号のくじでも当せん確率は同じだ。
しかし、スポーツくじの場合はそうとは言い切れない。BIGは対象となるサッカーの試合で「勝ち」「負け」「その他(引き分け・延長)」が同じように出るとは限らない。また、MEGA BIGは【1】【2】【3】【4】の結果が均等に出るとは言えない。その結果、くじを買うときのコンピュータの選択に応じて、それぞれのくじの当せん確率に違いが出ると考えられる。
したがって、スポーツくじの当せん確率を精緻に計算しようと思ったら、まず指定された各試合について、過去の対戦成績などをもとに結果の確率分布を見極める。そのうえで、それらを組み合わせて当せん確率を計算するということになる。
もし、リーグ戦の順位争いなどに関係して、各試合の結果に相関関係があると想定される場合は、各試合の確率分布を独立に見極めることができなくなるため、計算はさらに複雑なものとなる。