うどんにもご飯にもピッタリ
アジアを中心に国内外の料理や食、生活文化を取材・執筆、『食べる私』、『下着の捨てどき』(ともに文春文庫)などの著書があるエッセイストの平松洋子さん。数多くあるという好きなカレーの中から、簡単にできるお気に入りを教えてくれた。それが「油揚げカレー」だ。
「カレーは煮込むものと思いがちですが、これは玉ねぎと油揚げをさっと煮るだけなので 15分もあれば完成。麺類にも合うのでパッと食べたいときにちょうどいいんです」(平松さん)
油揚げカレー(撮影/ミクニケンイチ)
「油揚げカレー」
●材料(2人分)
油揚げ…2枚、玉ねぎ…1/2個、サラダ油…大さじ1、カレー粉…大さじ1、しょうゆ…大さじ1/2、みりん…小さじ1、だし(または水)…2/3カップ、塩…適量
●作り方
【1】油揚げは1cm幅に切る。玉ねぎは縦2つ割りにして薄切りにする。
【2】鍋にサラダ油を入れて中火で熱し、玉ねぎを透き通るまで炒める。カレー粉を加えてサッと炒め、油揚げを加えて全体に味をなじませる。
【3】しょうゆ、みりん、だしを加え、3分ほど煮たら塩で味を調える。
文化が香るカレーと空間
長年、京都大学の教授や学生に愛されてきた「進々堂」。そこの「カレーライスセット」(800円)が、平松さんにとっての最高カレーだ。
「どっしりとした机で食べていると、この店に代々受け継がれてきた“学問とパンとコーヒーとカレー”の時間を一緒に味わっているようで、私にとっては忘れがたいカレーのひとつです」(平松さん)
カレーライスセット(撮影/ミクニケンイチ)
●進々堂 京大北門店
創業は1930(昭和5)年、パリのカフェをイメージして作られた当時の面影をいまも残す。日本のフランスパン発祥の店としても知られる。
【住所】京都府京都市左京区北白川追分町88
【営業時間】11:00~18:00(17:45LO)
【店休日】火
※女性セブン2021年9月2日号