一方、北朝鮮での活動で興味深いのは、スパバー氏は金氏とも面会を繰り返していたことだ。2014年1月には元米プロバスケットボール選手のデニス・ロッドマン氏の訪朝を取り仕切り、金氏との会見を実現させたほか、北朝鮮と諸外国のスポーツ交流や、金氏が提案していた元山(ウォンサン)地区の観光開発にも関わっていたという。
中国では、軍事機密を詐取した外国人の場合、懲役10年以上の判決を受け、ほとんどが刑期を終えてからの出国となるが、スパバー氏のように、懲役11年の判決を受けたにもかかわらず、即時国外追放という例はほとんどない。香港の一部メディアは「中国側がスパバー氏と金氏との関係を考慮して、このような措置をとったのではないか」と報じている。