先に紹介した『仰げば尊し』も、ヤンキーたちが夢中になれるものと出会い、立ち直っていく作品だ。
同作品の脚本も手がけた、いずみさんは、次のように回顧する。
「『仰げば尊し』の樋熊迎一先生(寺尾聰・74才)も、事故でサックス奏者としての夢が絶たれ、心に傷を負っている。だからこそ若い子に夢を持ってほしいと願っている。そんな先生が言う“夢”という言葉は重みが違います。
優等生ではなく、社会からはみ出したヤンキーたちが夢を持つからこそ、挫折から這い上がっていく過程が共感できる。このドラマではそのあたりをとても大切にしています」(いずみさん)
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2021年10月14日号