金融機関になりすました偽メールのリンク先をクリックすると、巧妙に作られた偽サイトが表示される
宅配便の不在通知SMSのリンクは開封厳禁
最近急増中の“宅配便の不在通知”のSMSも要注意だ。
神奈川県在住のOL・C子さん(40才)のスマホに宅配荷物の不在通知のSMSが届いた。確認でリンク先にアクセスすると何かをダウンロードする画面になり、元に戻った。
だが数日後、複数の相手から不在荷物の受け取りについて電話が入り、SMSが大量送信され、高額な通信料も発生していることに気がついた。
SMSによるフィッシング詐欺を指す“スミッシング”への注意喚起を行っている「佐川急便」広報担当者によると、同社からSMSを送ることは一切ないという。つまり、佐川急便からの不在通知SMSは、すべて偽物ということだ。
「SMS内のリンクを押すと、Apple製品はIDやパスワードの詐取画面に誘導され、Androidの場合は不正アプリがインストールされる仕組みになっています。特に、Androidの場合は、不正アプリで犯人に遠隔操作され、自分の電話番号から大量のSMSがばらまかれます」(フィッシング対策協議会事務局・平塚伸代さん)
もし、誤って不正アプリをインストールしてしまったら、スマホの「設定」から「機内モード」をオンにして、アプリを速やかに削除しよう。
特に用心したい宅配便の不在通知の偽SMS
宅配便の不在通知の偽SMS
「佐川急便」を騙った宅配荷物の不在通知の偽SMS。佐川急便をはじめとする宅配便業者は、SMSを使用していないため、これらはすべて偽物だ。国民生活センターによると2019年度は4346件だった不在通知SMSの相談件数が、2020年度は1万427件と急増している。
再配達画像はURLも入力内容も違います!
本物サイトでは再配達を依頼する際、電話番号を入力させることはない
再配達受付WEBサービスの画面はURLがそもそも異なる。正しいURLを覚えておくのは難しいが、偽サイトでも巧妙に“Sagawa”という単語を織り交ぜているので要注意。入力画面では、偽サイトのように電話番号を入力させることはなく、本物サイトのようにご不在連絡票に記載されている「営業所番号」と「お問い合せ送り状No.」を入力するだけ。電話番号や本人確認書類の提出、Apple ID、パスワードは必要ない。