1973年の創業から永守重信会長が一代で築いた(写真/共同通信社)
立教大学ビジネススクールの田中道昭教授が語る。
「アップルのiPhoneを製造している鴻海はEVプラットフォームの開発を始めていて、鴻海がアップル車を作るのではないかという噂も出ている。永守会長は非常に早い段階から鴻海トップのテリー・ゴウとの関係を築いていて、鴻海と合弁でEV向け駆動モーターを開発・生産する会社を作る計画を検討していると公表しています。
次世代自動車の覇権をめぐる戦いは、『テクノロジー企業vs既存自動車会社』という構図になりつつある。テクノロジー企業とはGAFAであり、AI開発で重要な役割を担うインテルやエヌビディアといった半導体メーカーです。日本電産は、既存サイドの企業ですが、テクノロジー企業の動きに合わせて、自社の生き残りを図っているように見えます」
既存の自動車メーカーに対して宣戦布告した、とも言えるのだ。
※週刊ポスト2021年11月12日号