タオルは4枚を使い分ける(写真:小倉雄一郎)
タオルの摩擦で手が血まみれに
力いっぱいタオルを振り回す生活の中で、鮭山は「筋肉がついて肩幅が広がりました」と笑う。
「これは熱波師あるあるなんですが、タオルを掴むので、タコが第一関節にできるんです。アウフグースを始めたばかりの頃は、タオルの摩擦で毎回手が血まみれになっていました。なんだかスポ根マンガみたいですよね」(鮭山)
最後にアウフグースの魅力とは何だろうか?
「特に初心者の方は、サウナに長時間いるのは大変だと思います。でも音楽に合わせてタオルを使ったパフォーマンスを披露するアウフグースイベントに参加していただければ、あまり『我慢!』という感覚にならずに長くサウナに入っていただけるんじゃないでしょうか。実際、『普段はそんなにいられないのに、もう10分経ったんだ』のような感想を言っていただけます。
時間を忘れて楽しい気持ちでサウナで過ごしていただいて、体内からしっかり温まったぶん、その後の水風呂も辛くならずに入ってもらえる。サウナ、水風呂という一連の流れを堪能していただくためのサポートをするのがアウフグースなのかなと思っています」(鮭山)
奥深いサウナの世界は、みなに開かれている。
◆取材・文/原田イチボ(HEW)
指先でタオルを掴む(写真:小倉雄一郎)
「サウナ堪能のサポートが熱波師の仕事」という(写真:小倉雄一郎)