同番組のギャラクシー賞月間賞の受賞は4度目となった。番組には古き良きテレビマンの気概が感じられるという。
「今のテレビ番組には独自性が乏しいように思います。クイズが視聴率を取れるとなれば、クイズ番組ばかりになる。お笑いの『第7世代』が人気と聞けば、彼らを重用する。昔から右に倣えの傾向はありましたけど、以前はもっと自分たちが流行を作るんだという意気込みがあった。マーティング重視の番組ばかりの今、自分たちの感性を信じて番組作りをしている『水曜日のダウンタウン』の姿勢は際立っています」(同前)
予算が激減し、コスト削減が望まれるテレビ業界でも、創意工夫を心掛ければ話題を呼ぶ番組は作れるはずだ。
「動画配信サービスも発達しましたし、メディアも多様化している。しかし、面白いコンテンツさえ作れば、まだまだテレビは復活できる。『水曜日のダウンタウン』はそのことを証明してくれたのではないでしょうか」(同前)
ネットや街角の流行を伝えるだけがテレビの役割ではない。『水曜日のダウンタウン』が実証したように、光の当たっていなかった人物を際立たせることもまた、テレビの大きな役割なのではないだろうか。