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助産師の経験活かした性教育YouTuber 意識するのは「私が正解を決めない」

助産師の経験を活かし、YouTubeで性にまつわる情報を配信するシオリーヌさん

助産師の経験を活かし、YouTubeで性にまつわる情報を配信するシオリーヌさん

 スマホの画面に現われたショートカットの女性が明るい声で「今日はコンドームのつけ方講座をします!」と話し出す。包装されたコンドームを指でつまみ、正しい持ち歩き方から装着するタイミング、実際のつけ方までを丁寧に説明。ラストはコンドームをつける理由を簡潔に伝え、笑顔で手を振る。

 彼女は助産師としての経験を活かし、YouTubeで性にまつわる情報を配信する「性教育YouTuber」のシオリーヌさん。

 2018年にYouTubeチャンネルを立ち上げ、今では登録者数16万4000人、総再生回数は3300万回を超える人気YouTuberだ。

 シオリーヌさんのチャンネルを覗くと、「妊娠検査薬の使い方講座」「クラミジアを学ぼう」「ピルのオンライン処方サービスを試してみた!」と性にまつわる動画がズラリと並ぶ。どの動画もだいたい5~10分程度で、知りたいことが簡潔に分かりやすく説明されている。中にはドラマ仕立てのものもあり、若者専用の医療機関である「ユースクリニック」を舞台にパートナーとの悩みを抱える高校生たちが登場する。

 性教育の“場所”としてYouTubeを選んだ理由をシオリーヌさんが話す。

「学校で性についての具体的な情報を得られない思春期世代の子たちにダイレクトに届けたいと思ったのがきっかけです。子供たちが、暇な時間に何気なく見ているYouTubeで配信すれば、日常の延長線上でコンテンツを楽しんでもらえるのではと思いました」

 YouTubeにはコメント欄があり、視聴者は匿名で書き込むことができる。そのコメント欄も大事なコミュニケーションツールだ。

 思春期真っ只中の男子と思われるアカウントから率直な質問が投げかけられることも。

「『彼女がおりものの話をしていました。おりものってなんですか?』という質問もあれば、『彼女をその気にさせるためにはどうしたらいいですか?』とかもあります。それを聞くのは私じゃなくて彼女では……と思いつつも、やっぱり匿名だからこそ、正直な疑問を聞けるんだなって。親しみを持ってもらえている証拠なので、嬉しいです」

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