芸能

高田文夫氏 野末陳平、矢野誠一、山藤章二ら先輩達への想い

山藤章二画伯などについてつづる

山藤章二画伯などについてつづる

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。73歳の高田氏が、89歳の野末陳平氏や84歳の山藤章二など、自分のまわりの先輩達についてつづる。

 * * *
 立川談志、没後10年の出版ラッシュにテレビ・ラジオ。ひとまず落ち着いたと思ったら私のまわりのお年寄り、先輩達の人生もいろいろあって大変。

 大好きだった酔っ払い、寄席の名物男、歩く伝説。川柳川柳(90歳)が死んじゃった。師匠というより友達・仲間という感覚でつきあった。私の無二の親友、右朝も左談次も早逝したが酔っ払い同士よくつるんでからんでまわりから嫌がられたアハハ。

 いつ寄席へ行ってもネタは「ガーコン」。古い歌謡曲やら軍歌で世相を斬っていった。反骨精神だけは大看板だった。

 10年ぶりにMXテレビで『談志・陳平の言いたい放だい』2時間スペシャル。スタジオ進行する志らく、伯山と渡りあった野末陳平(89歳)がひたすら様子も良く元気なので皆なからびっくりされた。

 普段はヨボヨボのお爺ちゃんなので手をひいたりして一緒に昼メシなど食べるが、いざテレビとなるとお洒落なハットをかぶりなかなかのダンディぶり。やはり一度でもマスコミで売れに売れた人は、人前の出方というのをちゃんと知っている。

 古いVTRの中、張り扇を持った談志と陳平が延々叩きあってるのが芯から下らなくてとても良かった。友達ってのはいいもんだ。近々90歳なので我々“さんぽ会”で小さな「卒寿会」をやろうと思っている。古い事を知ってる人には長生きしてもらわなくちゃ。

 ある雑誌が「丸々 柳家小三治(81歳)特集号」を作りたいので対談を──と言われ矢野誠一(86歳)と小三治を語る。「東京やなぎ句会」という俳句を作る会があってメンバーは永六輔、小沢昭一、桂米朝、小三治、矢野誠一らもの凄い面子。ほんの少し前、新宿紀伊國屋ホールで矢野誠一と並んだ席で小三治の高座姿を見たばかり。私が「ひょっとして、やなぎ句会で生きているの矢野先生だけじゃないですか?」とストレートな質問をすると「そんな事は気がつかなくていいから」と紳士的にたしなめられた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン