ちなみに、村澤の記録を上回り、佐藤に塗り替えられるまで都大路3区の日本人最高記録を持っていたのが、現・早稲田大4年の中谷雄飛である。佐久長聖から早稲田大に進学するという、マラソン男子日本記録保持者の大迫傑と同じルートを歩んでいる中谷は、1万メートル27分台の記録を持ち、早稲田大のエースとして今回の箱根に臨む。
「スーパースターとして期待された中谷ですが、箱根の成績に限ってみれば、1区4位、1区6位、3区6位と、これまでの3年は期待された水準までは届いていない。それだけに、ラストイヤーに懸ける意気込みは相当なものではないか。29日の区間エントリーでは補欠に回ったが、当日変更で起用されるのは確実。どこの区間へ登録されるかが楽しみだ」(同前)
都大路のスターが、箱根のスターとなれるか。そんな視点から正月の箱根路を楽しんでもいいのかもしれない。