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U字工事に再ブレイクの兆し 制作スタッフにも好かれる人柄の良さ

有吉弘行やマツコ・デラックスの番組への出演も多いU字工事の魅力とは?

有吉弘行やマツコ・デラックスの番組への出演も多いU字工事の魅力とは?

 40歳を超えているのに全くベテラン感がない――。デビューから21年が経った「U字工事」が最近、『マツコ&有吉かりそめ天国』(テレビ朝日系)や『有吉の壁』(日本テレビ系)などゴールデンタイムの番組で重宝されている。いったいその魅力はどこにあるのか?

 福田薫(43)と益子卓郎(43)の2人は、浅草キッドの助言を受けて地元・栃木の訛りを生かした漫才で売り出し、2008年に『M-1グランプリ』で決勝進出。その後も、途切れることなく仕事を続けてきたが、ここにきてさらなるブレイクの兆しを見せている。放送作家が指摘する。

「U字工事は、なんでも栃木ネタに絡める芸風を有吉弘行さんやマツコデラックスさんに気に入られている。どの社会もそうだと思いますけど、芸能界やテレビ界では数字を持っているタレントが『面白い』と言えば、周りは使ってみようとなる。かといって、U字工事は有吉さんやマツコさんに取り入ろうとガツガツしているわけではない。そこも結果的にプラスに働いている。有吉さんもマツコさんも変に擦り寄られるのが嫌いなタイプですからね」

 芸歴の長さを感じさせない2人はいまだに拘束時間が長く、効率の良い仕事とは言えないロケをテレビでの主な仕事としている。制作会社のディレクターは「本当にやりやすい」と2人が重宝される理由を述べる。

「どんな無茶振りでも答えてくれますし、企画に難癖をつけることもない。ディレクターを尊重してくれますし、ロケがどんなに長くなっても決して嫌な顔をしない。ある程度、時間と撮れ高は比例しますから、自然と番組で使われるVTRも長くなる。

 また、芸人の中にはテレビと普段の顔が全く違う人もいます。性格が悪いとかではなくて、画面ではすごくテンションが高いけど、それ以外のところではおとなしい人は珍しくないんです。U字工事の2人は、カメラが回っていてもいなくても全然変わらない。無理にテンションを上げることもないですし、あのまんまですね。ロケ先で一般の方に会っても愛想良く対応するし、スタッフにも好かれています。だから、会議でも名前を上げたくなる。視聴者にも、人柄が伝わっているのかもしれません」

東京五輪の聖火ランナーも務めたU字工事(時事通信フォト)

東京五輪の聖火ランナーも務めたU字工事(時事通信フォト)

 テレビで活躍する芸能人といえば、大手事務所のイメージが強いが、2人の所属プロダクションは小規模であまりタレントを抱えていない。意外にも、これが幸いしている面もあるという。

「大手だと何かとバーターを要求してくる事務所もある。一度受け入れると、どんどん相手のペースになっていき、それが当たり前になってくる。今のテレビ界は全体的にそんな状況かもしれません。大手事務所と仕事をすると、方向性が制作側の思惑から徐々にかけ離れていき、気づいたら番組コンセプトの根底が崩れていることもある。事務所の人は、いかに所属タレントを売るかが仕事だとはわかってはいますけど……。U字工事の事務所はそういう煩わしさがない。起用する側から見て、大きな利点だと思います」(同前)

 バラエティ界のバイプレイヤーとして、ますます需要が増していくかもしれない。

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