「2003年に流行した『SARS』で、香港のマンションで一棟まるごと300人が感染する事態が起きました。上層階でウイルスに感染した人の便や排水が流れる際、下の階の排水管に流入したウイルスが各部屋に拡散したのが原因とされます。
通常は排水管のU字状になった部分(Uトラップ)に水がたまって異物の侵入を防ぎますが、そのときは排水管の水が蒸発していたためウイルスの侵入を止められなかった。その教訓から、新型コロナでも“排水管に水を注げ”と唱えられました」(在香港ジャーナリスト)
実際に香港当局は週に1回以上、バスルームの排水口に500mlの水を注入するようすすめている。
「水を注ぐのではなく、排水口にフタをする人も多い。ウイルスの侵入を防ぐため、ラップで排水口にフタをする人もいます」(前出・在香港ジャーナリスト)
ハイテクとローテクを織り交ぜて、コロナ対策も「変異」を繰り返している。
※女性セブン2022年2月17・24日号