芸能

【角川三人娘】女優・歌手として大活躍も「学業を優先」「恋愛も制限なし」

1991年に安全地帯のリーダー玉置浩二(63才)と結婚した薬師丸。ハワイで挙式をしたが、1998年に離婚が成立。結婚生活は7年半だった

1991年に安全地帯のリーダー玉置浩二(63才)と結婚した薬師丸。ハワイで挙式をしたが、1998年に離婚が成立。結婚生活は7年半だった

 1980年代、日本映画界に彗星のごとく現れた薬師丸ひろ子(57才)、原田知世(54才)、渡辺典子(56才)。いまも第一線で活躍し続ける彼女たちの原点は、10代でヒロインを務めた『角川映画』にある。“角川三人娘”と呼ばれた彼女たちの才能を見出した編集者・映画監督・映画プロデューサーの角川春樹さんと映画宣伝プロデューサーの遠藤茂行さんが当時を振り返る──。【全4回の第2回】

主題歌もヒットさせた角川三人娘

〈彼女たちは、自身が主演する作品の主題歌も歌い、軒並みヒット。薬師丸のシングル『セーラー服と機関銃』(1981年)は約120万枚、原田の『時をかける少女』(1983年)は約59万枚、渡辺の『晴れ、ときどき殺人』(1984年)は約15万枚を記録している〉

遠藤:彼女たちが同じ週のヒットチャート上位に登場するなんてこともありましたね。

角川:薬師丸に関しては『野性の証明』のときから歌わせたいと思っていました。

 彼女は中学生の頃、コーラス部で歌の素養はあったんです。ただ、歌わせるとコーラス部独特の歌い方で個性がない。そこで音楽プロデューサーの酒井政利さん(享年85)のところに行かせて、レッスンを受けさせました。

 その後、主演2作目の『ねらわれた学園』(1981年)では、ユーミン(松任谷由実・68才)に楽曲を依頼しました。ちょうどその頃、ユーミンは結婚して人気に陰りが見えていた頃でしたが、彼女と親交があった私は、主題歌を依頼しました。それでできた曲が『守ってあげたい』です。当初は薬師丸に歌わせるはずでしたが、意外にも彼女が断ったので、ユーミンの歌唱でいくことにしたのです。結果、大ヒット(累計販売枚数69万枚以上)となりました。

『セーラー服と機関銃』の主題歌は、当時の所属レコード会社だった『キティレコード』のプロデューサーと進めた企画でした。もちろん私は承諾しましたが、歌わせたいと提案したのは、相米慎二監督(享年53)です。

遠藤:あの曲がヒットしたのも、角川さんが薬師丸さんという女優のカリスマ性を大切にしたからですね。なんでもかんでも露出することをよしとしないで、映画に関するキャンペーン以外は表に出ないとか。アイドル雑誌の取材依頼もありましたが、断ることの方が多かった。『セーラー服と機関銃』はCMスポットや予告をガンガン流して、本人の露出は極力、控えていました。

 そして公開前に、主題歌のお披露目イベントを新宿アルタ前で行う、とメディアを通して告知しました。すると前日から大勢の人が並び、イベント当日は1万5000人以上が駆けつけ、機動隊まで出動。新聞には『セーラー服と機動隊』という見出しもついたほどです。それからは歌番組などにも出演し、一気にスターダムにのし上がりました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

公選法違反で逮捕された田淵容疑者(左)。右は女性スタッフ
「猫耳のカチューシャはマストで」「ガンガンバズらせようよ」選挙法違反で逮捕の医師らが女性スタッフの前でノリノリで行なっていた“奇行”の数々 「クリニックの前に警察がいる」と慌てふためいて…【半ケツビラ配り】
NEWSポストセブン
「ホワイトハウス表敬訪問」問題で悩まされる大谷翔平(写真/AFLO)
大谷翔平を悩ます、優勝チームの「ホワイトハウス表敬訪問」問題 トランプ氏と対面となれば辞退する同僚が続出か 外交問題に発展する最悪シナリオも
女性セブン
日本一奪還に必要な補強?それともかつての“欲しい欲しい病”の再発?(時事通信フォト)
《FA大型補強に向け札束攻勢》阿部・巨人の“FA欲しい欲しい病”再発を懸念するOBたち「若い芽を摘む」「ビジョンが見えない」
週刊ポスト
2025年にはデビュー40周年を控える磯野貴理子
《1円玉の小銭持ち歩く磯野貴理子》24歳年下元夫と暮らした「愛の巣」に今もこだわる理由、還暦直前に超高級マンションのローンを完済「いまは仕事もマイペースで幸せです」
NEWSポストセブン
ボランティア女性の服装について話した田淵氏(左、右は女性のXより引用)
《“半ケツビラ配り”で話題》「いればいるほど得だからね~」選挙運動員に時給1500円約束 公職選挙法で逮捕された医師らが若い女性スタッフに行なっていた“呆れた指導”
NEWSポストセブン
傷害致死容疑などで逮捕された川村葉音容疑者(20)、八木原亜麻容疑者(20)、(インスタグラムより)
【北海道大学生殺害】交際相手の女子大生を知る人物は「周りの人がいなかったらここまでなってない…」“みんなから尊敬されていた”被害者を悼む声
NEWSポストセブン
医療機関から出てくるNumber_iの平野紫耀と神宮寺勇太
《走り続けた再デビューの1年》Number_i、仕事の間隙を縫って3人揃って医療機関へメンテナンス 徹底した体調管理のもと大忙しの年末へ
女性セブン
チャンネル登録者数が200万人の人気YouTuber【素潜り漁師】マサル
《チャンネル登録者数200万人》YouTuber素潜り漁師マサル、暴行事件受けて知人女性とトラブル「実名と写真を公開」「反社とのつながりを喧伝」
NEWSポストセブン
白鵬(右)の引退試合にも登場した甥のムンフイデレ(時事通信フォト)
元横綱・白鵬の宮城野親方 弟子のいじめ問題での部屋閉鎖が長引き“期待の甥っ子”ら新弟子候補たちは入門できず宙ぶらりん状態
週刊ポスト
大谷(時事通信フォト)のシーズンを支え続けた真美子夫人(AFLO)
《真美子さんのサポートも》大谷翔平の新通訳候補に急浮上した“新たな日本人女性”の存在「子育て経験」「犬」「バスケ」の共通点
NEWSポストセブン
自身のInstagramで離婚を発表した菊川怜
《離婚で好感度ダウンは過去のこと》資産400億円実業家と離婚の菊川怜もバラエティーで脚光浴びるのは確実か ママタレが離婚後も活躍する条件は「経済力と学歴」 
NEWSポストセブン
被告人質問を受けた須藤被告
《タワマンに引越し、ハーレーダビッドソンを購入》須藤早貴被告が“7000万円の役員報酬”で送った浪費生活【紀州のドン・ファン公判】
NEWSポストセブン