こんな不調にも注意
松井さんもとにかくこまめに首の筋肉をゆるめてほしいとアドバイスする。
「筋肉が硬くなって首や肩がこると、マッサージに行く人も多いですが、ガチガチにこり固まった状態でもむと、かえって症状を悪化させるおそれがあります。それよりも、普段から首のまわりの筋肉に負担をかけすぎないよう注意しなければなりません。仕事や家事など、作業しているときは首の筋肉に負担をかけないように、できれば15分に1回は首を後方に倒して30秒間休ませてください」(松井さん・以下同)
取り入れたいエクササイズが、松井さん考案の「ネックリラクゼーション」だ。
「いすに深く腰かけて、背中を背もたれにつけた状態で、両手を頭の後ろで組みます。
そこから頭をゆっくり後ろに倒していき、首が痛くなる手前で止めて、30秒維持します。このとき、両手で頭を支えて、首の後ろ側の筋肉をゆるめることを意識しましょう。最後は、手で頭を押し上げるようにしながら、頭を元の位置に戻します」
外見の問題も、体の不調も日常生活のちょっとした工夫で改善することができる。取り組めそうなものから試してみてほしい。ただし、症状が改善しない場合は、首の筋肉にすでに変化が起きてしまっている可能性がある。首の筋肉を熟知した病院を受診することを検討してほしい。
「問診票の内容はのべ10万人以上の『首こり病』の患者を診療してきた経験をもとに作ったもの。『頭が痛い』『めまいがある』『寝つきが悪い』など、心当たりの症状がある人は、ただの肩こりや頭痛だと自己判断をせず、一度病院を受診してみてください」
病は首から──健康な体で新しい季節を迎えるために、いま労るべきは首なのだ。
※女性セブン2022年3月24日号
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