3児の父でもあるユージの家事力は?
「ぼくが最初に見たときは148項目だったんですけど、出版されたら214項目に増えていました(笑い)。あの家事リストを叩きつけられてから、家事への意識が変わりました。
それ以前も、食器洗いや部屋の掃除、まだ赤ちゃんだった長女のおむつ交換や入浴などを率先してやっていましたが、それは“やったつもり”で、まったく手伝いになっていなかったんです」(川谷・以下同)
2008年、次女が生まれた年に野々村さんは過労で救急搬送された。彼女を気遣い、川谷はさらに家事を手伝ったが、それは“やったつもり”がパワーアップしただけの至らないもので、妻のサポートにはなっていなかった。
「ぼくが家事のシステムを理解していないことに妻が気づき、わからせるために考えられたのが『家事リスト』なんです」
たとえば「ゴミ捨て」なら、ただゴミ袋を集積場に持って行くだけでは不完全だ。家中のゴミ箱のゴミを集め、ゴミ袋の口を結び、新しいゴミ袋をゴミ箱にセットし、ゴミ捨て場へ持って行って「ゴミ捨て」が完了する。リストには、こうした「名もなき家事」が記されていた。
「ぼくくらいの世代の男は、昔のアニメやドラマなどの影響もあって『奥さんが家のことをやる』という固定観念がある人も少なくない。でも、時代が変わっているんだから、家庭の在り方だって変わらなければおかしい。結婚するとき、困難を分かち合うことを誓っているのだから、家事だって一緒にやるのが当然ですよね。
野々村が家事をリストにして教えてくれてから、『やらされている』という感覚が一切なくなりました」
その後も、家事のほとんどは野々村さんがこなしているというが、留守中の家事を代わりにやったり、家事を途中で引き継ぐこともスムーズにできるようになった。さらに、次女が小学校を卒業するまで、お弁当作りは川谷が担当するほどの大成長を遂げた。
※女性セブン2022年4月28日号