日本列島は4つのプレートの上で構成され、陸のプレートが海底のプレートに引き込まれている。その引き込みが限界に達すると陸のプレートが一気に反発し、地震が起きる
さらに、日本海東縁部で発生する大地震も大きな被害をもたらすと吉岡さんが続ける。
「日本海東縁部では、1983年の日本海中部地震(M7.7)や1993年の北海道南西沖地震(M7.8)などの大地震が起こっており、そこでは北アメリカプレートに西から来るアムールプレートがぶつかる圧力によって地震が発生する。予想が難しく国も被害想定を出していません」
そして、日本最大級の活断層が暴れ出す危険もある。
「中部地方から紀伊半島、四国北部を経て九州に抜ける中央構造線を震源とする地震も警戒が必要です。2016年に起きた熊本地震もこの西の端で起きたといわれています。中央構造線の複数の断層が連鎖的にずれるようなことがあれば、相当の被害を覚悟せねばなりません」(吉岡さん)
地震調査委員会が18年ぶりに見直した地震発生確率についての長期評価では、日向灘では「30年以内にM7級が80%」、南西諸島周辺では「30年以内にM7級が90%」、日本海南西部(中国・九州北沖)は「30年以内にM7級が8〜13%」と改められた。いつ起きるかわからない地震だが、私たちにできることはあるのだろうか。
「いまから対策をすることで、想定の死者数は8割減らせると試算されています。古い木造家屋を鉄筋で補強するなどの耐震対策も重要ですが、まずは寝室を見直しましょう。無防備な睡眠中に頭を直撃するような家具がないか、部屋の中をチェックしてほしい」(鎌田さん)
今後も大きな地震は続く予想だ。いつか自分にふりかかることだと考え、自分の身を自分で守る準備から始めたい。
※女性セブン2022年5月5日号
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