ベンチでは厳しい表情が多く、闘将だった星野氏(共同通信社)

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 星野氏は中日、阪神、楽天で計17年間監督を務め、すべての球団をリーグ優勝に導いている。一方、落合氏は中日で8年間を務めて全てのシーズンでAクラス入りし、4度のリーグ優勝、1度の日本一を達成した。星野氏は選手の好プレーにガッツポーズ、ミスには怒りを露わにするなど闘志を前面に出していたが、落合監督は「選手が顔色を窺うようになる」と試合中は喜怒哀楽の感情を出さず、試合中のミスに対しても「使った監督が悪い」と対照的だった。

 星野氏、落合氏を取材したスポーツ紙デスクはこう振り返る。

「チームを構築する手法は違いますが、共通するのは勝利への執念です。2人は大の負けず嫌い。落合さんは、選手との関係が険悪だと言われていましたが、試合になれば“勝利”という同じ目標に向けて戦う姿勢はブレなかった。そこはプロフェツショナルでしたね。そして、星野さんも、落合さんも選手たちに慕われていた。取材していると人間味を凄く感じるんです。星野さんは選手の奥さん、裏方にプレゼントしていました。グラウンド上では厳しいイメージがあると思いますが、ユニフォームを脱ぐと優しい。クールなイメージの落合さんも選手たちとの関係性は近かった。遠征先で宿泊するホテルの食事会場で、『監督に野球の話を聞きたいんです』と多くの選手が同じ卓でご飯を食べていました。落合さんは何時間も楽しそうに現役時代の話を語ってくれたそうです」

 2人は名将として、現在も語り継がれている。犬猿の仲、不仲で片付けられるほど薄っぺらい関係ではないのだろう。

田中将大を見つめる視線は優しさに満ちていた(共同通信社)

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田中の勝利には笑みを見せた(共同通信社)

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日本一のビールかけで喜ぶ2人(共同通信社)

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