直近では他にも、“首を傾げたくなる取組編成”があったために、伊勢ヶ濱親方への批判が集まっているという。5月場所千秋楽の十両の取組では、12枚目で6勝8敗と負け越していた伊勢ヶ濱部屋の熱海富士が、5勝9敗ですでに大きく負け越していた大翔丸と対戦。「この時は幕下4枚目で5勝1敗だった北青鵬と入れ替え戦を組むべきだと指摘を受けていたがやはり実現しなかった」(担当記者)のだという。
「北青鵬は宮城野部屋の元横綱・白鵬(現・間垣親方)の内弟子のひとり。20歳の新鋭で、身長2メートル、170キロと体格にも恵まれ、5歳から日本で生活しているモンゴル人力士。白鵬が将来の横綱と期待している。伊勢ヶ濱一門の理事の座を狙う白鵬にとっては、親方としての実績を残すための切り札ともいえる力士。白鵬は若手を中心に親方衆の評判も良く、資金力もある。一方で、伊勢ヶ濱親方は自らの弟子である照ノ富士を将来の理事にしたいのだろうが、“足を引っ張るにしてもちょっと露骨では”という声が上がっている」(二所ノ関一門の親方)
5月場所で北青鵬は幕下2枚目で5勝2敗と勝ち越し。25日の番付編成会議で十両への返り咲きが発表された。伊勢ヶ濱親方は3年後に定年を迎えるが、一門の理事の座を巡り暗闘が続くことになるのだろうか。