入浴は薬にも毒にもなる
「入浴は血流をよくし、精神的なリラックス効果を得られますが、入り方を間違えると心臓に大きな負担をかけます。42℃以上の熱いお湯は交感神経を刺激し、興奮状態になるので体によくありません。体温より少し高めの38~40℃がベスト。ぬるいと感じるくらいで10分程度つかるのがいいですね」
就寝時間は、起床時間から逆算するといい。
「高血圧で糖尿病の患者さんの場合、睡眠時間が6時間未満の人は、6~7時間の人と比べて心臓疾患で死亡するリスクが2倍になるといわれています。
あくまで目安ではあるものの、6~7時間睡眠は心臓に負担がかかりにくい。仮に朝6時に起きるとしたら、逆算して深夜0時までには就寝するのが理想です」
寝る姿勢は、横向きがいいそうだ。
「横向きの場合、喉の気道が狭くならないため、空気の通りもよく、呼吸もしやすい。呼吸がうまくいくと、心拍数も安定する。寝つきがよくない人や、いびきをよくかく人は、横向きの姿勢で眠るのがおすすめです」
就寝前にスマホを見るのは、ブルーライトが交感神経を刺激するのでNG。スマホなどでドラマを見ながら寝てしまうのは、心臓のためにもよくないので、絶対に避けよう。
心臓をケアする運動
心臓のためには下半身を鍛えることが大切。毎日1回、5分ほど続けるだけで、病気の予防にもなる。そこでおすすめなのが次のエクササイズ。食後の習慣にしよう。
・肩まわし
型回しからはじめるエクササイズ
両手は軽く握り、ひじを直角に曲げる。ひじ先で円を描くように前に20回、後ろに20回まわす。このとき、肩甲骨が大きく動いていることを意識する。痛みがある場合は小さな動きから始めればOK。両ひじで大きい円を描くようにまわす。
・体側伸ばし
体側を伸ばす
足を肩幅に開き、右腕を上に伸ばす。このとき二の腕の部分は耳につける。その状態で脇腹が気持ちよく伸びるところまで体を左側に傾ける。反対側も同様に。左右20秒ずつ。脇腹がしっかり伸びるように意識して行う。