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「就職企業人気ランキング」の変遷を黒い気持ちで楽しむ方法

名刺交換

名刺の威力は小さくない

 働き方は多様化しているとはいえ、どの会社で働くか、は多くの人々にとって大きな問題である。コラムニストの石原壮一郎氏が分析した。

 * * *
「いちおうの目安」ではありますが、6月1日から2024年卒の大学生&大学院生(大学3年生&大学院1年生)に向けた企業の採用選考活動が開始されました。それに関連して、春ごろからいろんな会社が2023年3月卒業見込みの学生を対象とした「就職企業人気ランキング」を発表しています。

 マイナビと日本経済新聞社が共同で調査した「マイナビ・日経2023年大学生人気企業人気ランキング」では、文系総合ランキングのトップ5は、東京海上日動火災保険、ソニーグループ、ニトリ、日本生命保険、伊藤忠商事の順。理系総合ランキングのトップ5は、ソニーグループ、味の素、富士通、NTTデータ、トヨタ自動車の順でした。

 栄枯盛衰は世の習いというか、時代ごとに人気企業は激しく入れ替わります。おじさん世代にとって、どの企業が学生に人気があろうがなかろうが、躍進しようが順位を大幅に下げようが、関係ないと言えば関係ありません。しかし、見方を少し変えると、時代ごとの「就職企業人気ランキング」を大いに楽しむことができます。

 1978年から就職企業人気ランキングを発表しているマイナビ。まずは1980年調査(1981年卒)のランキングを見てみましょう(順位は並びのとおり、社名は当時)。

●文系総合トップ5……三菱商事、公務員、三井物産、サントリー、日本交通公社

●理系総合トップ5……日立製作所、東京芝浦電気、日本電気、富士通、松下電器産業

 文系では8位に住友商事も入っていて、商社がブイブイ言わせまくっています。理系は上位5社を総合家電メーカーが独占と、まさに我が世の春。ソニーも7位に入っています。

 いきなり飛んで、コロナ直前の2020年調査(2021年卒)のランキングはどうか。調査機関の大半が非常事態宣言前で、まだそれまでの日常が続いていました。

●文系総合トップ5……JTBグループ、全日本空輸(ANA)、東京海上日動火災保険、日本航空(JAL)、オリエンタルランド

●理系総合トップ5……ソニー、味の素、富士通、サントリーグループ、トヨタ自動車

 文系の上位5社のうち4社が「旅行」と「航空」というところに、隔世の感を覚えずにはいられません。ソニーと味の素は、文系のトップ10にも入っています(7位と8位)。

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