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秋山翔吾、広島へ 「メジャーを経て“別リーグ”に移籍」で結果を残せるか

赤いユニフォームと「C」のマークがよく似合う?(シンシナティ・レッズ時代の秋山翔吾。Getty Images)

赤いユニフォームと「C」のマークがよく似合う?(シンシナティ・レッズ時代の秋山翔吾。Getty Images)

 新天地でチームを導く救世主となれるか──。広島は6月27日、メジャーリーグのサンディエゴ・パドレス傘下3Aエルパソを自由契約になっていた秋山翔吾外野手の獲得を発表した。2010年のドラフト3位で西武に入団した秋山は2015年に日本球界最多の1シーズン216安打を放ち、739試合連続フルイニング出場のパ・リーグ記録を持つライオンズの顔だった。

 2019年オフに海外FA権を行使してシンシナティ・レッズと契約。しかし、レギュラーは奪えず、今年は開幕ロースターから外れ、5月にパドレスとマイナー契約を結んでいた。3Aでは好調を維持していたが、メジャー昇格は叶わなかった。メジャーからのオファーもないことで、日本復帰を決断。西武、ソフトバンク、広島が獲得に名乗りを挙げていた。

「契約年数や年俸などの条件も関係しているでしょうけど、それ以上に心理的な面も大きかったと思います。古巣の西武への愛着はあるものの、メジャーで結果を残せなかったのに出戻りすると、自分の野球人生が停滞したように感じたのではないでしょうか。かといって、西武のライバル球団であるソフトバンクに行くのは心情的に憚られる。未知の土地、リーグである広島を選んだのでしょう」(プロ野球担当記者。以下同)

 メジャーで5年連続2桁勝利、通算79勝を挙げた黒田博樹は40歳で古巣の広島に帰還し、翌年にチームを25年ぶりの優勝に導いた。メジャー6年間で通算打率2割8分5厘と安定した成績を残してワールドシリーズも経験した青木宣親は36歳で古巣のヤクルトに戻り、3年後の2021年にチームの日本一に貢献している。このようにメジャーで結果を残した上で、以前の所属球団に帰って優勝する。これがファンにとっては、理想型だろう。しかし、黒田や青木のような選手は必ずしも多くない。

 2019年に最多勝、最多奪三振のタイトルを獲得し、チームの優勝に貢献して渡米した巨人の山口俊はポスティングでメジャー移籍したものの、防御率8点台と打ち込まれ、2年も経たない昨年のシーズン途中に古巣へ出戻りした。しかし、先発で結果を残せず、2勝8敗に終わった。今年は一軍で1試合しか登板しておらず、現在はケガもあって戦線離脱している。

「正直、山口の場合、せっかくメジャーに行ったのに、通用しないからといってすぐに帰国したと思われがちです。見切りが早いのは良いことでもありますけど、憧れの地に辿り着いたのですから、せめて秋山や筒香嘉智のように3Aでもっともがいていれば、今の状態はなかったかもしれません。もうすぐ35歳のベテランですから、今の状態が続けばオフは大幅な減俸か、自由契約やトレードもあり得ると思います」

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