7月4日には公演の千秋楽を迎え、マリー・アントワネットのような衣装も披露したという(写真は今年6月に買い物姿が目撃された際)
周囲に明かした「一生歌い続けたい」
2019年と2020年の紅白歌合戦で披露した『限界突破×サバイバー』のようなロックやポップスを歌う機会も増えた。急激な“進化”についていけず戸惑うファンも少なくないが、7月26日に発売される最新曲『甲州路』は、氷川の原点回帰とも言える“股旅演歌”だ。
「デビュー前から氷川さんが師事する作曲家の水森英夫さんによる新作です。水森さんが手がけたデビュー曲『箱根八里の半次郎』はミリオンを突破した最大のヒット作にして氷川さんの代表作。久々の王道路線に多くのファンが期待を寄せています」(前出・レコード会社関係者)
幼い頃からアイドル歌手に憧れていた氷川が、水森氏に弟子入りしたのは高校生のとき。地元・福岡で行われたコンテストに審査委員として参加した水森氏に実力を認められて上京したが、発声練習から学び直す厳しい修業期間を経て、デビューに至るまで3年半の時間を要した。
氷川にとってもう1人の恩人が、所属事務所の故・長良じゅん会長だ。
「演歌界のドンと呼ばれた人物で、山川豊さんや水森かおりさんの育ての親としても知られています。氷川さんの才能を早くから見出していた長良さんは、ビートたけしさんに応援を頼み、芸能界の知人と顔を合わせるたびに“氷川をよろしく”と売り込んでいたほど。瞬く間に売れっ子になった氷川さんに、礼儀作法の大切さや仕事の厳しさを教えたのも長良さんでした」(前出・芸能関係者)
長良氏は、氷川の独特な感性にも理解を示したという。
「長良さん自身がほかの人と同じことを嫌うタイプで、氷川さんに『ファンには愛とロマンを伝えるんだ』と繰り返し言っていました。夜中に突然、電話で『愛してるぞ』と言われたとき、氷川さんは涙が出るほどうれしかったといいます。全幅の信頼を寄せていた氷川さんは長良さんを“人生の師”と仰ぎ、かけられた言葉一つひとつをノートに書きとめていました」(前出・芸能関係者)