いやほんと、症状が軽かったからこんなノンキなことを書いていられるわけですよね。ありがたいことです。仮に急に症状が重くなったとしても、連絡を受け付けたり対応したりする体制が整っている気配を十分に感じて、医療を受けられないのではという不安はまったくありませんでした。関係者のみなさんのご尽力に深く感謝いたします。
SNSで陽性を報告した人に対する「不適切な質問」とは?
支援物資に「緑のたぬき」が入っていたことが嬉しくて、Facebookの「お友達」のみなさんに、食料が詰まった箱の写真を添えつつ「おかげさまで元気ですが、自宅療養中です」と報告。「お大事に」というコメントをたくさんいただきました。
みなさんの大人力が高いのか、それだけ世の中が新型コロナ慣れしたのか、なるほど大事だなと思ったのが、誰ひとり「どこで感染したの?」と聞いてこなかったこと。聞かれたとしても推測でしか答えられません。推測で答えると、いっしょにいた人やお店に濡れ衣を着せることになりかねません。だいいち、聞いた人も偏見が強まったり不安が無駄にふくらんだりするだけで、何の益もない情報です。
症状についても、何人かのコロナの先輩が「自分はこんな感じだった」と安心につながる情報を提供してくれました。根掘り葉掘り聞いてくる人がいなかったのは、きっとやさしい配慮だったのでしょう。「急に悪化することもあるから気をつけて」の類の“親切なアドバイス”も、幸いにしてありませんでした。心配してくれるお気持ちはありがたいのですが、本人はそれなりに気をつけています。言われたらカチンときたかもしれません。
パルスオキシメータも届いた
みんなに見えるコメント欄ではなく、メッセージを通じて「じつは自分も〇月に」と教えてくれた人も何人かいます。メールでお知らせした相手も半分以上の人が、返信に「うちの子も今、コロナで学級閉鎖で」といったコロナ関連のエピソードを添えてくれました。もはや私たち(とくに都民?)は、コロナとともに暮らしていると言えそうです。
今回の体験を通じて、たくさんの大切な知見を得ました。いっしょに過ごした人が陽性だった場合や、友人知人から「じつはコロナで」という話を聞いたときには、大人としてどう対応するのがいいのか。そして、万が一また陽性になったときは、ガラケーではなくスマホの電話番号を登録すべきということ。日持ちがする系の食べ物が続くとちょっと飽きるということ。いや、贅沢言っちゃいけませんね。申し訳ありません。
自宅療養が始まったばかりのころは、外には出られないけど元気なんだから、きっといつもより仕事がはかどるはずとひそかに期待しました。しかし、ぜんぜんそんなことはないまま、毎日が過ぎています。自分のダメさ加減も、あらためて思い知らされました。人生、至るところに学びありですね。