連日、報道され続けているお笑い芸人TKOの木本武宏(51)の“金銭トラブル”。後輩芸人を巻き込み、被害総額は約7億円とも報じられているが、多くの疑問点も残ったままだ。今回、木本が女性セブンのインタビューに応じ、5時間以上にわたって騒動の真相を初めて語った。第1回では、関係者やファンに謝罪し、金銭トラブルで20代の自称FXトレーダーA氏と芸能関係者B氏に渡った総額が「6億円強」であることや、A氏との出会いのきっかけを明かした。木本が続けて、A氏との金銭のやりとりについて語る。【全4回の第2回。第1回から読む】
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歳の離れたA氏を木本は常に連れまわし、いつしか息子のように可愛がるようになっていた。
「トレードの現場を見せてもらい、絶妙なタイミングで売り買いするのを目の当たりにしてすごい才能があると思いました。A氏から『本格的にトレーダーとして頑張りたいから、会社を作りたい』と言われたのは2020年の初めごろのことです。Aから機材等の費用のために1000万円を貸してほしいと言われ、担保として会社の株を押さえた上で渡しました。
これが僕のダメなところなんですけど、はじめにプロのトレーダーと紹介されていたので疑いもせず、彼に金融の資格があるかどうかの確認もしていませんでした。
自分が実践向きでないことは分かりきっていたから、彼に託してみようと。それで『俺の分も運用してくれ』と言って別で100万円を預けたのですが、契約書も借用書も交わしてません。どうしようもなくバカなんですけど、それぐらい彼を息子のように思っていたし、信用しきっていたんです」
地方から上京してきたばかりのA氏には拠点がなく、法人の住所として木本の事務所を貸した。
「イチから東京で部屋を借りるのは大変だし、とりあえずそこを使っていいよと。とにかく、早く近くに住んでほしいと考えていたんです。トレードしているところを24時間配信したいと言うので、『YouTubeの撮影もそこでやれば有名なトレーダーになれるやん』、『なりたいです!』って感じやったんです。
ところが、いざ始めようとすると『すいません、他に住むところが見つかりました』と言い出して、法人として登記した僕の事務所は一度も使ってないんです。自由にやりたいんかなと思って『登記の住所だけはちゃんと移してな』と言ったんですけど『わかりました』と言ってズルズルとやらない。僕も、まぁいいかと放ったらかしにしてしまった。今考えれば、恐ろしいことですが」
木本が出した1000万円は、毎月の利益から返済していく約束だった。
「返し終わったら会社の株を戻すからって話になってたんです。それは何回かに分けて返してきたから、株を元に戻してくれよと言ったんですけど、それもなかなか進まない。『はよしろよ』と言っているうちに、連絡がつかなくなったんです」
A氏が法人を立ち上げたのは2020年2月。その年の11月までは順調だった……ように見えた。