ライフ

「スタンフォード式」快眠メソッド 睡眠の質を変える“黄金の90分”とは

入眠した直後の90分が大切だという(イメージ)

入眠した直後の90分が大切だという(イメージ)

 健康には適度な睡眠が欠かせないが、今年は異例の猛暑。あまりの蒸し暑さに眠れないという人も多いはずだ。

 どうすれば快適に眠れるのか。スタンフォード大学医学部精神科教授で、『スタンフォードの眠れる教室』の著者・西野精治医師が解説する。

 睡眠で重要なのは、入眠した直後の90分だ。

「入眠直後のおよそ90分間は眠りが深いノンレム睡眠になって脳と体が休息し、自律神経やホルモンの調節、眠気や疲れの除去など体内の様々なメンテナンスが行なわれます。忙しくて時間が限られる現代人が質の良い睡眠を取るためには、この“黄金の90分”を大切にしましょう」(西野医師・以下「 」内同)

 スムーズに黄金ゾーンに入るには、入浴から1時間半~2時間後に寝ることが求められる。

「ぐっすり眠るには、体の中心部の体温である『深部体温』を下げる必要があります。深部体温は入浴で一時的に上がり、それから下がっていく。入浴から1時間半~2時間後は、元に戻った深部体温がさらに下がるベストタイミングです。ここで入眠すると寝つきがよく、“黄金の90分”が手に入ります」

 そんなに時間が取れない場合は、就寝前の入浴を避けてサッとシャワーで済ませるとよい。

 睡眠前に冷たい飲み物を飲むのもいい。

「よく寝る前にはホットミルクと言われますが、実は温かい飲み物より冷たい飲み物のほうが深部体温を下げて入眠しやすい。ちなみに私はカフェインなしの冷たい麦茶を寝る前に飲んでいます」

 昼寝は30分以内に抑え、寝室では「寝る以外のことはしない」ことも心がけたい。

「日中に眠ければ昼寝をしても構いません。ただしあくまで一時的に眠気を取るための応急処置として、30分以内にとどめましょう。また夜眠る前にベッドでスマホやパソコンを使う習慣がつくと目が冴えて、良質な入眠を妨げます。寝室では寝ること以外はしないと決めるのも手です」

 リビングのソファでうたた寝は、誰しも経験があるだろうがNGだ。

「リビングで少し寝てから改めてベッドに入ると、“黄金の90分”が出にくくなります。一晩の睡眠で最も大切な時間を快適な睡眠環境で過ごさないのはもったいない」

関連記事

トピックス

前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン