「朝日」を浴びよう

 人体に備わる「体内時計」も良質な睡眠を得るカギとなる。

「人間の体はすべて24時間より少し長い固有のリズムで動いています。この体内時計によって私たちは朝になると目が覚め、空腹を感じ、活動量が増え、夜は眠りにつきます」

 体内時計を狂わせないためには、初めて光を浴びるのが午後にならないように注意することだ。

「起床して『初めての光』を浴びるのが昼だと、体が『今は朝』と判断して、体内時計が大きく後ろにずれてしまいます。脳の活性化が後ろ倒しにならないよう、できるだけ朝に光を浴びてほしい」

 歳を取ると夜中に何度も尿意を催すことがあるが、トイレのために起きてもそれ以外は何もしないことが必要になる。

「年齢を重ねたら睡眠中に覚醒するのは自然なことです。ただしトイレの際に灯りをつけたりスマホを見たりすると、体が『朝がきた』と勘違いして体内時計が狂います。転倒の心配があるのでフットライトや枕元のスタンドなど最低限の灯りをつけ、用を足したらすぐ眠りに戻ってほしい」

 蒸し暑くて寝苦しい夏は「寝室の室温」を調整すれば乗り切れる。

「室温が高いと体から熱を放散できず、深部体温が下がりません。個人差や光熱費の問題はありますが、一般に快適で入眠しやすい寝室の室温は『冬19度、夏25度』が目安。日中の気温が高いと寝る直前にエアコンをつけてもなかなか室温が下がらないので、早めにエアコンをつけましょう」

 逆によかれと思ってやりがちな保冷剤、冷却剤でできた枕は冷やしすぎになるので控えたい。

「温度差が極端で時間調整も難しく、頭を冷やしすぎてしまう。通気性のよい枕にすれば適度に涼しく、熱がこもりません」

“黄金の眠り”を手に入れて、目覚めとともに健康な生活を始めよう。

※週刊ポスト2022年9月2日号

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