ユカさんがTwitterでかわしたDM上のやりとり。取引の相手には“常連”も多いという
下着の所有権は親側
本当に法的な問題はないのか。児童ポルノや性犯罪に詳しい奥村徹弁護士が語る。
「現状で未成年者から着用済みの下着を買うことは、大都市圏を中心に条例で禁じられています。しかし親が自分の子供の着用済み下着を売り、誰かが買った場合は、売り手が成人のため売り手も買い手も処分の対象にならない。通常下着などの衣類は親が子に買い与えるので、下着の所有権は基本的に親側に認められます。子供の意に反して親が勝手に下着を売ったとしても、処罰の対象にするのは難しい」
違法性がないからといって、行為を正当化することはできないだろう。児童虐待や性被害に詳しいライターの森鷹久氏は、子供が母親の行為を知った時の危険性を指摘する。
「幼いころに性被害に遭った少女は、自分が男性から性的な対象として見られていたことに後から気づき、自分自身を汚らわしい存在だと思い心を閉ざしてしまうケースが多くある。
今回のケースの少女は、味方であるべき母親が、自分の性的な価値を認めていたと気づくことになる。そのショックは計り知れないでしょう」
1枚5000円の売買が、お金では手に入らない娘の尊厳を奪うかもしれないのだ。
※週刊ポスト2022年9月16・23日号