手紙の中では「再調査」を求めた
翌日、安倍氏は奈良市で遊説中に銃撃され命を落とした。雅子さんは「理不尽ですね」とつぶやいた。夫の俊夫さんが亡くなったのも理不尽だった。
あれから2か月、雅子さんはこう振り返る。
「安倍さんは手紙を読んでくれただろうか? あの晩、いったん自宅に戻って昭恵さんと会っているそうだし、きっと読んだと思う。でも、その答えを聞くことはもうできない。いずれ改ざんに関係した人々がみな知っていることを話して、真実が明らかになってほしい」
そんな日が来ることを切に願う。
●相澤冬樹(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2022年9月30日号